⭐合掌造り?養蚕業?英語でネイティブも腑に落ちる!笑いも取れる⁈通訳ガイドが《白川郷》わかり易く解説

飛騨その他スポット

本ブログは観光業、企業接待、留学生対応等で英語案内が必要ながら、多忙で準備に時間をかけられない方々の為にすぐに使える情報を分かりやすく解説しています。今回は江戸時代の集落の雰囲気をそのまま現代に伝える《世界遺産!白川郷》へインバウンドをご案内する際の英語表現についてご紹介します。

👉本ブログでは目の前の物を一緒に見ているインバウンドに、できるだけ思考を求めない、また一般的には関心が薄いと言われる固有名詞(名前、地名等)や年代は極力控えた、よりわかり易い口頭説明を目指していますので、高度で詳細情報をご希望の場合は公式or専門サイトをご利用下さい。

👉タイトル各語は「合掌造り☛Gassho-zukuri/prayer-hands style/thatched-roof style/steeply sloped roof style /A-frame(建築用語)」「養蚕業☛sericulture」「世界遺産☛World Heritage site」ということが可能です。

  1. 0. 本ブログの基本構成
  2. 1. 押さえておきたい基本用語
    1. 1.1 基本用語(日常会話レベル)
    2. 1.2 関連用語(愛好家レベル)
    3. 1.3 《白川郷》特有用語
  3. 2.白川郷(全体)
    1. 2.1 基本情報
    2. 2.2 口頭用簡略説明
    3. 2.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 どうしてこんな村ができたのですか?
  4. 3.合掌造り(全般)
    1. 3.1 基本情報
    2. 3.2 口頭用簡略説明
    3. 3.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 何故、合掌造りと呼ばれるのですか ?
  5. 4 公開中の家屋
    1. 4.1 基本情報
    2. 4.2 口頭用簡略説明
    3. 4.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 合掌造りは外観が同じ様に中も同じなんですか?
  6. 5 囲炉裏
    1. 5.1 基本情報
    2. 5.2 口頭用簡略説明
    3. 5.2 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 ここで料理をするんですか?
  7. 6 合掌造り一階(生活空間)
    1. 6.1 基本情報
    2. 6.2 口頭用簡略説明
    3. 6.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 ここでは何人位暮らしていたのですか?
  8. 7 合掌造り屋根裏(仕事空間)
    1. 7.1 基本情報
    2. 7.2 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 この屋根裏は物置として使っていたのですか?
  9. 8 合掌造り屋根裏(建築空間)
    1. 8.1 基本情報
    2. 8.2 口頭用簡略説明
  10. 9 合掌造り屋根裏(養蚕の名残)
    1. 9.1 基本情報
    2. 9.2 口頭用簡略説明
    3. 9.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 この格子状の板(まぶし)はなんですか?
  11. 10 城跡&高台展望台
    1. 10.1 基本情報
    2. 10.2 口頭用簡略説明
    3. 10.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 この景色の何故にこんなに惹かれるれるんでしょうか?
      2. 御礼🔶あとがき

0. 本ブログの基本構成

 本ブログは大きくは下記の3構成で、各スポットは一般的な関心度順に並べてありますが、ボリュームも結構ありますので、必要とご興味に合わせて目次からピンポイントのアクセスをお勧めします。

  1. 基本用語のご説明
  2. 《白川郷》全体のご説明
    • 基本情報
    • 口頭用簡略説明
    • インバウンド視点!笑いも取れるかも?
  3. 各スポット毎のご説明
    • 同上

1. 押さえておきたい基本用語

 ここでは日常会話でも使う『1.1..基本用語』から、他の案内でも使える『1.2.関連表現』、『1.3《白川郷》特有表現』までご紹介します。日本文化はピッタリはまる日英対語があまりなく、どうしても状況説明的な表現が多くなります。お相手に一言でピンとこない場合も多く、著しい誤解を避けるためにはどうしても補足説明が必要になります。

1.1 基本用語(日常会話レベル)

👉日常会話や雑談でも使える用語です。

  • 世界遺産☛World Heritage site
  • 囲炉裏☛a sunken hearth
  • 茅葺き屋根☛thatched roof
  • 梁☛beams
  • 害虫☛pests
  • 腐り☛rot
  • 蚕(カイコ)☛silkworms
  • 繭(まゆ)☛cocoons
  • 生糸☛raw silk
  • なめらかさ☛smoothness 
  • 美しい光沢☛beautiful luster
  • 芳醇な香り☛a mellow aroma.
  • 合掌する☛to put your hands together
  • 御伽話し☛fairy tales.
  • 小人の家☛the dwarf houses

1.2 関連用語(愛好家レベル)

👉言葉としては知っていても、日常使う意味と異なる用語も置いています。

  • 合掌造り☛Gassho-zukuri/prayer-hands style/thatched-roof style/steeply sloped roof style /A-frame(建築手法のタイプとして)
  • 合掌造りの村☛gassho-zukuri villages.
  • 養蚕業☛sericulture
  • 自然にできたテーマパーク☛a naturally formed theme park 
  • 三角形(屋根の形の描写)☛a triangular shape
  • 湿気で錆びる☛to rust due to moisture
  • しなやかな構造☛supple structure
  • 圧力を分散する☛to disperse pressure
  • 屋内の茅☛indoor thatch
  • いぶす☛to fumigate
  • 機能美☛functional beauty

1.3 《白川郷》特有用語

👉他の場所でも全く使われないわけではありますせんが、ここで代名詞的に使われているものを入れています。

  • 著名なドイツ人建築家☛An acclaimed German architect
  • ブルーノ・タウト氏☛Bruno Julius Florian Taut
  • あまりにも合理的で論理的☛too rational and logical
  • 最も日本的でない風景☛the most un-Japanese landscape 
  • 不思議な領域☛a realm of wonders
  • 同一方向(を向いている)☛uniform direction
  • 極寒☛the bitterly cold
  • 山間の狭い僻地☛narrow confines of the mountainous terrain
  • 急傾斜の屋根☛steeply sloping roofs
  • 急勾配屋根👉sharply sloped roof
  • 切妻合掌造り☛gable gassho-zukuri
  • 開いて伏せた本(屋根の形の描写)☛an open book lying face down
  • どぶろく祭り☛a doburoku festival
  • 茅葺作業☛ thatching 

2.白川郷(全体)

”About Shirakawa-go (Overview)”

2.1 基本情報

 案内用の表現ではありませんが説明前に押さえておきたい基本ポイントを10項目(日英)でご紹介します。いつも通り、日本語でも言えないことは英語でも言えませんので日本語から。英語サンプルは前半(1-5)(英国男性話者)と後半(6-10)(オーストラリア女性話者)の2ファイルに分けました。👉下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語ポイント》

  1. 山間の川沿いの三日月形の狭い盆地に約1キロに渡り散在する約百件からなる小さな農村。
  2. この魅力的な村は雪深い山岳地帯にあり、独特の合掌造りの家屋で有名。
  3. 家々は、豪雪に耐えられるように設計された急勾配の藁葺き屋根が特徴。
  4. これらの伝統的な家屋は17世紀までさかのぼり、何世紀にもわたって厳しい冬に耐えてきた結果、驚くほど効率的で合理的なデザインになった。
  5. 白川郷は、近隣の五箇山村とともにユネスコの世界遺産に登録されており、村の風光明媚な環境と伝統的な生活様式を見せてくれる。
  6. その小さな村に約三十年に世界遺産になって以来、国内外含め年間約200万の観光客が押し寄せる。
  7. 合掌造りの家々がその正面を同じ方向を向けて建ち並ぶ光景は、まるで家々が生きていて、こちらを見下ろしているように感じられるかもしれない。
  8. 合掌造りの建物は他地区にもあるが今も数百年前の環境のまま実生活しているサステナビリティも高評価。
  9. 嘗ての生活の糧であった養蚕業から観光ビジネスに見事に転換した小さな地方自治体の代表的成功事例。
  10. 四季の花と紅葉と雪の色の変化と夜のライトアップは自然のプロジェクションマッピングとして心静かに楽しめる。

《英訳例》

  1. It is a small farming village with about one hundred houses scattered over a one-kilometer stretch in a narrow crescent-shaped basin along a mountain river.
  2. This charming village is nestled in a mountainous region known for heavy snowfall and is renowned for its unique gassho-zukuri houses
  3. The houses feature steeply pitched thatched roofs designed to withstand heavy snowfall.
  4. These traditional houses date back to the 17th century, and centuries of enduring harsh winters have led to their remarkably efficient and rational design
  5. Shirakawa-go, along with the nearby village of Gokayama, is registered as a UNESCO World Heritage site, showcasing its picturesque setting and traditional way of life.
  6. Since becoming a World Heritage site about 30 years ago, the small village has attracted around 2 million tourists annually, both from domestic and overseas.
  7. With the view of a cluster of gassho-zukuri houses, all aligned with their fronts facing the same direction, you might feel as if they were alive, looking down on you.
  8. Although there are gassho-zukuri houses in other areas, the people here continue to live in an environment that has remained unchanged for hundreds of years, with sustainability being highly valued.
  9. It’s a representative success story of a small local government that has successfully transformed itself from relying on former financial sources, such as the sericulture industry, to a thriving tourism business model.
  10. The changing colors of seasonal flowers, autumn leaves, and snow, along with nighttime illuminations, can be enjoyed as a tranquil form of nature’s projection mapping.
英語音声:前半(1-5)(英国男性話者)
英語音声:後半(6-10)(オーストラリア女性話者)

《Glossaries:用語集》

三日月型の盆地☛a crescent-shaped basin!急こう配の屋根☛steeply pitched thatched roofs !風光明媚な環境☛picturesque setting!正面で並んで☛aligned with their fronts!同じ方向を向いて☛facing the same direction!サステナビリティが高く評価されて☛with sustainability being highly valued!代表的成功物語(事例)☛a representative success story

2.2 口頭用簡略説明

ここではお相手との会話の合間や歩きながら使える様に上記基本情報の10項目を口頭説明用の簡略文に置き換えています。日本語の主旨は基本情報のままなので、ここでは英語>日本語の順で置いています。英語音声は各文短いので(米国女性話者)1ファイルです。

《英語》

  1. This is a small farming village with about 100 houses spread over 1 km along a mountain river.
  2. The village is known for its heavy snow and unique gassho-zukuri houses.
  3. The steeply pitched thatched roofs are designed to withstand heavy snowfall.
  4. These traditional houses date back to the 17th century and were efficiently designed to endure harsh winters.
  5. Shirakawa-go, along with Gokayama, is a UNESCO World Heritage site where locals still live.
  6. Since becoming a World Heritage site, the village now attracts 2 million tourists annually.
  7. The aligned gassho-zukuri houses feel almost alive, as if watching over you.
  8. Though gassho-zukuri houses are found elsewhere, this village preserves its centuries-old lifestyle and values sustainability.
  9. The village transitioned from sericulture to tourism, becoming a success story.
  10. Visitors can enjoy seasonal changes, autumn leaves, snow, and nighttime illuminations like nature’s art.
米国女性話者×10文:1ファイル

《日本語》

  1. 山間の川沿い1kmに100軒ほどの家が点在する小さな農村です。
  2. 豪雪地帯として知られ、合掌造りの家屋が特徴的です。
  3. 急勾配の茅葺き屋根は豪雪に耐えられるように設計されています。
  4. これらの伝統的な家屋は17世紀に遡り、厳しい冬に耐えられるよう効率的に設計されています。
  5. 白川郷は五箇山とともにユネスコの世界遺産に登録されており、地元の人々が今も暮らしています。
  6. 世界遺産登録後、白川郷には年間200万人の観光客が訪れます。
  7. 一直線に並ぶ合掌造りの家々は、まるで生きていて、見降ろされてるようです。
  8. 合掌造りの家屋は他でも見られますが、この集落は何世紀も前の生活様式を守り、持続可能性を大切にしています。
  9. 村は養蚕から観光へと移行し、サクセスストーリーとなりました。
  10. 季節の移り変わり、紅葉、雪、夜のイルミネーションなど、自然の芸術を楽しむことができます。

2.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?

Q1 どうしてこんな村ができたのですか?

“How did such a village come to be?”

英語の雑談力を高める為の一目みて素朴に思うであろう疑問を想定したおふざけストーリです。脱線気味に色々な日常表現を織り込んでいますので、お気に入りのワンフレーズがあれば現場でも試してみる、そんな軽いノリでご利用ください。英語音声サンプル(全12文)は前半の真面目パート(1-8)(米国女性話者)と後半のおふざけパート(9-12)(オーストラリア男性話者)の2ファイルに分かれていますので、そのトーンの変化もお頼みしください。👉下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語》

  1. 元々、日本にはこの様な家の集落は他にも結構あったそうです。
  2. 合掌造りの様な建物の設計思想の元は厳しい自然環境に合わせることでした。
  3. この鋭い傾斜の屋根は冬の豪雪が屋根に積もりにくくするためのものです。
  4. また農地も少ないため蚕を飼って養蚕で収入を得るために2階と屋根裏に広い作業場所が必要でした。
  5. 日本にはその様な自然環境の村が沢山あるので、合掌造りの様な家はどこでも見られたわけです。
  6. ところが、近代になり養蚕業では食べられなくなり、合掌造りは廃棄されたり、村から離散したりしました。
  7. 特徴的なのは、ここはその破壊と離散をギリギリのところで食い止めたことです。
  8. 辛抱強い農民の中でもここの人達さ特別に辛抱強かったと言えるかもしれません。
  9. 元々この一体の先祖は遠い昔、政権争いに敗れ、都からに追われ隠れキリシタンの様にここに住み着いたと言われています。
  10. もう、どんなに環境が激変しても行く所がなく、ここで知恵を絞って生きて行くしかない人達だったかも。
  11. ふと、肥沃な土地や歴史的に重要な場所をどんな手を使っても征服しようとしてきた我々人類の歴史に思いを寄せました。
  12. 真の世界遺産として残すべきは、ここの建物よりも、他を絶対侵略しない覚悟を持った白川郷の人達のDNAとその精神なのかも!

《英訳例》

  1. Originally, it is said that there were quite a few other villages in Japan with houses like these.
  2. The design concept for buildings such as the gassho-zukuri was to adapt them to the harsh natural environment.
  3. This sharply sloped roof was designed to prevent heavy winter snow from accumulating.
  4. Additionally, due to the scarcity of farmland, a large work area on the second floor and in the attic was necessary for keeping silkworms and generating income from sericulture.
  5. Since many villages in Japan were situated in similar natural environments, houses like gassho-zukuri were likely not so rare.
  6. In the modern era, however, sericulture became an unviable source of income, leading to the abandonment of many gassho-zukuri houses and the departure of residents from the villages.
  7. What was unique here was that they managed to stave off destruction and dispersion just in time.
  8. Among patient farmers, the people here might have been exceptionally so.
  9. It is said that the ancestors of this community were defeated in a power struggle long ago and were driven out of the capital, eventually settling here much like hidden Christians.
  10. They had nowhere else to go, and despite the changing environment, they had no choice but to adapt and live here using their resourcefulness.
  11. Accidentally, I reflected on our human history of striving to conquer fertile lands and historically significant places by any means necessary.
  12. Perhaps what should be preserved as a true World Heritage site is not just the buildings here, but the DNA and spirit of the people of Shirakawa-go, who were determined never to invade others.
英語音声:前半真面目パート(1-8)(米国女性話者)
英語音声:後半おふざけパート(9-12)(オーストラリア男性話者)

《Glossary!用語集》

急勾配屋根👉sharply sloped roof!農地の不足👉the scarcity of farmland!それほど珍しいことではないだろう👉be likely not so rare.!不採算収入源👉unviable source of income!〜をギリギリのところで食い止める👉to stave off〜just in time!破壊と分散👉destruction and dispersion!権力闘争👉a power struggle!都落ちする👉be driven out of the capital!隠れキリシタン 👉hidden Christians!他に行くところなし👉nowhere else to go!臨機応変に👉using one’s resourcefulness!知略👉resourcefulness!征服に励む👉striving to conquer!沃地 👉fertile lands !歴史的に重要な場所👉historically significant places!どんな手段を使っても👉by any means necessary!決して他者を侵略しない👉never to invade others!

3.合掌造り(全般)

”Gassho-zukuri/prayer-hands style (Outline)”

3.1 基本情報

 案内用の表現ではありませんが説明前に押さえておきたい基本ポイントを10項目(日英)でご紹介します。英語サンプルは前半(1-5)(英国男性話者)と後半(6-10)(米国女性話者)の2ファイルに分けました。👉下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語ポイント》

  1. 建築的にエーフレームに含められるが発想はデザイン性から生まれたのでなく自然環境に最適化する為に生まれた。
  2. 急勾配の屋根の角度は積雪から家の崩壊を防ぐことと建物内の養蚕業スペースを最大化するため長年かけて定まった。
  3. 「合掌」とは祈るとき両手を重ねることをいい、山形の屋根を両手に見立てていて、人々の信心深さから生まれた用語と言える.
  4. 屋根は地元でとれた茅を何層にも重ねて1メートル弱の厚さで覆われているため、遮音性、断熱性に優れ、冬は暖かく、夏は涼しい。
  5. 居住用の1階より上の階は夜間や冬季の屋内作業の生産性を最大化する為、複層階に分け、また採光と風通しを考慮し、間仕切りもない。
  6. 建物はロープで組み立てられており、外からの圧力を分散し、暴風や地震に強い柔軟な構造となっている。
  7. 一階には囲炉裏が配置され、その煙は床や茅葺き屋根の隙間から抜けるまでに屋内をいぶして建物を害虫や腐りから守る効果がある。
  8. 風の流れや屋根の日当たりを考慮し、住宅は南北に向きに立てられ、密集しないように配置されている。
  9. 屋根の葺き替えは20年から30年に1度、村の住民たちによって行われるが、人口が減少し、専門業者に頼ることが多くなったため、この習慣は珍しくなりつつある。
  10. 今は年に一度、一斉放水する大規模な消防訓練を見学することができるが、茅葺き屋根は火災に弱いためで娯楽のためではない。

《英訳例》

  1. Although the Gassho style architecturally belongs to the A-frame, its concept was not born from aesthetic ideas but rather from the need to optimize the harsh natural environment.
  2. The steep roof angle was established over a long period of time to prevent the house from collapsing due to snow accumulation and to maximize the space available for sericultural work inside the building.
  3. ‘Gassho’ means to put one’s hands together in prayer, and it is said to derive from the mountain-like roof shape that reminds us of the deep piety of the people here.
  4. The roof is covered with several layers of locally harvested thatch, less than one meter thick, which provides excellent sound insulation and heat retention, offering warmth in winter and coolness in summer.
  5. The floors above the first floor for residential use are divided into multiple stories to maximize productivity for indoor work at night and in winter, and there are no partitions to ensure ample light and ventilation.
  6. The building is assembled with ropes, creating a flexible structure that disperses external pressure and is resistant to windstorms and earthquakes.
  7. A sunken hearth is placed on the first floor, and the smoke from it helps protect the building from pests and rot by fumigating the interior before exiting through the floor and thatched roof.
  8. Considering wind flow and sunlight on the roofs, the houses were built to face north-south and be aligned to avoid crowding.
  9. The thatching of roofs is replaced every 20 to 30 years by a group of village residents, a practice that is becoming rarer due to the decreasing population and the increasing reliance on specialized contractors.
  10. Nowadays, visitors can observe large annual fire drills, where water is discharged all at once, conducted due to the vulnerability of thatched roofs to fire, not for entertainment.
英語音声:前半(1-5)オーストラリア女性話者
英語音声:後半(6-10)(英国男性話者)

《Glossaries!用語集》

信心👉deep piety!地元産の茅👉locally harvested thatch!遮音性👉sound insulation!保温性👉 heat retention!👉十分な採光と換気👉 ample light and ventilation!外圧を分散させる👉to disperse external pressure!ロープで組み立てられている👉be assembled with ropes!室内燻蒸👉fumigating the interior!南北を向く👉to face north-south!専門業者👉specialized contractors!年1回の消防訓練👉annual fire drills!一挙放出される👉be discharged all at once!

3.2 口頭用簡略説明

ここではお相手との会話の合間や歩きながら使える様に上記基本情報の10項目を口頭説明用の簡略文に置き換えています。日本語の主旨は基本情報のままなので、ここでは英語>日本語の順で置いています。英語音声は各文短いので(英国女性話者)1ファイルです。

《英語》

  1. The Gassho style, regarded as a Japanese A-frame, was designed for practical needs, not aesthetics.
  2. The steep roof angle was developed over hundreds of years to prevent snow buildup and create space for silk farming inside.
  3. “Gassho,’ meaning ‘putting hands together in prayer,’ was named after the roof’s shape, reflecting the deep faith of the local people.
  4. The roof, made of thick local thatch, provides excellent soundproofing, warmth in winter, and coolness in summer.
  5. The multiple upper floors provide ample working space, with no partitions to allow better light and ventilation.
  6. The building uses ropes for a flexible structure that disperses external pressure, making it resistant to windstorms and earthquakes.
  7. Smoke from a sunken hearth protects the house from pests and rot by fumigating the interior.
  8. Houses face north-south to optimize wind flow and sunlight, and are aligned to avoid crowding.
  9. Roof thatching is replaced every 20-30 years by villagers, though this practice is declining due to a decreasing population and increased use of contractors.
  10. Annual fire drills, which discharge water all at once, are conducted not for entertainment but to protect the flammable houses.
英語音声(英国女性話者:10文×1ファイル)

《日本語》

  1. 日本式Aフレームと言える合掌スタイルは、美的感覚ではなく、実用的な必要性からデザインされました。
  2. 屋根の角度が急なのは、雪が積もるのを防ぎ、養蚕のためのスペースを内部に確保するため、何百年もかけて開発されたものです。
  3. 「合掌」は「手を合わせて祈る」という意味で、地元の人々の深い信仰心を反映した屋根の形から名付けられたものです。
  4. 屋根は地元の厚い茅葺きで、防音性に優れ、冬は暖かく、夏は涼しいのです。
  5. 上層階は、十分な作業スペースを確保するために多層階になっていて、間仕切りがないため採光と通風が良いのです。
  6. この建物はロープを使った柔軟な構造で外圧を分散し、暴風や地震に強いのです。
  7. 囲炉裏から出る煙は、室内を燻すことで害虫や腐敗から家を守ります。
  8. 住宅は風の流れと日照を最適化するために南北に向き、混雑を避けるように配置されています。
  9. 屋根の葺き替えは村人によって20~30年ごとに行われているが、人口が減少し、業者の利用が増えたため、この習慣は減少しています。
  10. 年に一度、一斉に放水する消防訓練がされますが、娯楽のためではなく、燃えやすい家屋を守るためです。

3.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?

Q1 何故、合掌造りと呼ばれるのですか ?

“Why is it called gassho-zukuri?”

英語の雑談力を高める為の一目みて素朴に思うであろう疑問を想定したおふざけストーリです。脱線気味に色々な日常表現を織り込んでいますので、お気に入りのワンフレーズがあれば現場でも試してみる、そんな軽いノリでご利用ください。全13文は前半の真面目パート(1-7)と後半のおふざけパート(8-13)の2ファイル構成になっています。👉下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

  1. 白川郷が世界遺産になってからここのgasshoーの用語は世界的に広まり、多くの訪日外国人にそのまま通じる様になりました。
  2. また見たそのままの姿を表現した様々な訳語”prayer-hands style/thatched-roof style/steeply sloped roof style /A-frame”等でも広く流布しています。
  3. この用語が何時頃から使われる様になったかは諸説ありますが、共通するのは、日本人が祈るときや感謝する時の両手をピッタリ重ねる表現から来たことです。
  4. 確かに屋根が山形に組まれた断面は両手を合わせた形に近いですが、建築のAフレームの三角形に近く、重なっているわけではありません。
  5. やはり、そこには日本人に深く根付いた宗教心の深さと自然崇拝の気持ちを反映したネーミングと言わざるを得ません。
  6. でも、技術志向の高い人の中には、この用語は手の合掌を正確に伝えていないことが気になる人がいるようです。
  7. 例えば、ほぼ正三角形に見えるので、伝統的トラス建築とか、日本式タイプAスタイルとか言いたいのかもしれません。
  8. やはり何事も形から入るとそうなるので、やはり日本人の精神性から入るのが正確のような気もします。
  9. この合掌は形が似ているからつけられたのでなく、合掌して神様に祈って助けを求めたっかった人々の精神状況から生まれた用語だったのかもしれません。
  10. ずっと以前、初期の造りはどこにでもある一般建築でしたが、ここで生き残れるように神様に祈りながら数百年かけて行き着いた究極の建築スタイルだった?
  11. さらに、今日まで無事に生き延びることができたことを神に感謝し、両手を合わせて感謝したかったのかもしれない。
  12. 偶然にも、日本語の「合掌」は英語の「God shows」に発音が似ていますので、こういうキャリーコピーなんかどうでしょうね?
  13. 合掌造り: 生き残るための神のお導き!それは文字通り「神がお示しになる(Gods show)」普遍的建築の証明!

《英訳例》

  1. Since Shirakawa-go became a World Heritage site, the term ‘gassho’ has gained international popularity and is recognized by many foreigners visiting Japan.
  2. It is also widely used in various translations, such as ‘prayer-hands style,’ ‘thatched-roof style,’ ‘steeply sloped roof style,’ and ‘A-frame,’ to describe its appearance.
  3. There are various theories about when the term came into use, but a common factor is that it derives from the Japanese expression for putting one’s hands together in prayer or gratitude.
  4. Indeed, the cross-section of the roof, assembled in a mountainous shape, resembles the profile of two hands together, but instead of being overlapped, it takes the form of a triangle similar to a pyramid.
  5. Ultimately, the naming reflects the deeply rooted religious beliefs and nature worship of the Japanese people.
  6. However, some technically oriented individuals may be concerned that the term ‘gassho’ does not accurately represent the actual shape of the structure.
  7. For example, it resembles an almost equilateral triangle, so it might be more accurately described as traditional truss architecture or a Japanese A-frame house.
  8. It might be more accurate to start with the Japanese mentality, as focusing solely on appearance can often be misleading.
  9. The term ‘gassho’ may not have been chosen for its shape but rather for the spiritual condition of people who, in their struggle to survive, had no choice but to pray with their palms together, asking for God’s help.
  10. Long ago, the early construction style was mediocre, but it evolved into this unique form through hundreds of years of prayerful aspiration.
  11. Furthermore, they might have put their hands together in gratitude, thanking God for their successful survival to this day.
  12. Coincidentally, ‘gassho’ in Japanese sounds like ‘God shows’ in English. How about using this new catchphrase?
  13. Gassho-zukuri: A Divine Solution for Survival! It Literally Shows Universal Architecture—’God’s Show’!
前半の真面目パート(1-7):米国男性話者
後半のおふざけパート(8-13):オーストラリア女性話者

4 公開中の家屋

”Houses open to public”

4.1 基本情報

案内用の表現ではありませんが説明前に押さえておきたい基本ポイントを10項目(日英)でご紹介します。英語サンプルは前半(1-5)(英国男性話者)と後半(6-10)(米国女性話者)の2ファイルに分けました。👉下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語ポイント》

  1. 白川郷には一般公開されている合掌造り農家がいくつかあり、その多くは建築当初から住居として使われ続けている。
  2. この家々では、合掌造りの歴史的意義を示すユニークでよく保存された建築特徴や内部を見学することができる。
  3. どの家も、限られた土地の中で大家族を受け入れるために設計された合掌造りの建築という共通点がある一方で、それぞれの目的に合わせた特徴的な構造要素を持っている。
  4. 一般的に、これらの家屋は、複数世代や親戚を含む大家族を収容する為と24時間体制が必要だった養蚕業やその使用人の為に十分なスペースも必要だった。
  5. 和田家は最も大きな家屋のひとつで、所有者が村の長を務めていたため、地方政府の役人を迎えるための正式な玄関があるが、お祭りなどの特別な催しの時以外通常は閉じられている。
  6. 200年近い歴史を持ち、重要文化財に指定されているこの家屋には、土蔵とその隣にトイレがあるが、トイレが歴史資産に登録されるのは珍しい。
  7. 和田家の分家である神田家は、1階の囲炉裏の火を監視するための小窓を備えた中2階を備えていて、この囲炉裏は今でも使われており終日燃え続けている。
  8. 長瀬家は医師の住居として使われてきた歴史があり、建物には樹齢数百年の天然檜、栃、欅の高級木材が使われていて当家の高いステイタスを象徴している。
  9. 明善寺では、土蔵や鐘楼門も合掌造りで、教会などの宗教的な集会を思わせる、普通の家屋にはない独特の雰囲気を醸し出している。
  10. 神社や水車小屋など20棟以上の合掌造りの家屋が移築された展示エリアがあり、小川に鯉が泳ぐ当時の農村の雰囲気を体感することができる。

《英訳例》

  1. Shirakawa-go has a few gassho-zukuri farmhouses that are open to the public, many of which have been continuously used as residences since they were originally built.
  2. These open houses allow visitors to explore the unique, well-preserved architectural features and  interior showcasing historical significance of the gassho-zukuri style from within.
  3. While all of them share common features of gassho-zukuri architecture designed to accommodate extended families in an environment with limited land, each house also has distinct structural elements tailored to its own purposes.
  4. In general, these houses needed to be large enough to accommodate multiple generations and relatives, as well as to provide ample space for sericulture work, which required round-the-clock attention, and for the servants involved.
  5. The Wada House is one of the largest houses, and since its owner was the head of the village, it has a formal entrance for receiving local government officials, though this entrance is usually closed except during special events such as festivals.
  6. This house, designated as an important cultural asset with a history of nearly 200 years, includes a storehouse and a rest room next to the house—making it unusual for a rest room to be registered as a historical asset.
  7. Kanda House, a branch of Wada House, features a mezzanine floor with a small window for monitoring the fire in the hearth on the first floor, which is still used and remains continuously burning all day long.
  8. The Nagase family residence, historically used as a doctor’s home, is constructed from centuries-old natural cypress, horse chestnut, and zelkova, symbolizing the high status of the family.
  9. At Myozenji Temple, the storehouse and bell tower gate are also built in the gassho-zukuri style, creating a unique atmosphere reminiscent of religious assemblies, similar to churches, which is not found in ordinary houses.
  10. There is an exhibition area where over 20 gassho-zukuri houses, including a shrine and a water mill house, have been relocated, offering visitors a chance to experience the atmosphere of a whole farm village from that time, complete with carp swimming in the stream.
英語音声:前半(1-5)(英国男性話者)
英語音声:後半(6-10)(米国女性話者)

4.2 口頭用簡略説明

ここではお相手との会話の合間や歩きながら使える様に上記基本情報の10項目を口頭説明用の簡略文に置き換えています。日本語の主旨は基本情報のままなので、ここでは英語>日本語の順で置いています。英語音声は各文短いので(米国男性話者)1ファイルです。

《英語》

  1. Shirakawa-go has several gassho-zukuri farmhouses open to the public, which are still used as homes.
  2. Visitors can explore the unique, historic architecture and interiors from the inside.
  3. All the houses share common designs for large families on limited land, but each has unique features for specific needs.
  4. They had to be large enough to house multi-generational families and servants, with ample workspace for sericulture.
  5. The Wada House, one of the largest and former home of the village head, has an official entrance for high officials that’s now only opened during festivals.
  6. With nearly 200 years of history, this house is an important cultural asset and, surprisingly, even includes a rare historical toilet.
  7. The Kanda House,a branch of  Wada House, has a mezzanine with a small window to watch the constantly burning hearth below.
  8. The Nagase family residence, once au doctor’s home, was built with centuries-old cypress, horse chestnut, and zelkova, showing their high status.
  9. Myozenji Temple has gassho-zukuri-style buildings, like a storehouse and bell tower gate, giving it a religious atmosphere similar to a church.
  10. There’s an exhibition area with over 20 relocated gassho-zukuri houses, showing a full farm village with carp swimming in the stream.
英語音声:米国男性話者

《日本語》

  1. 白川郷には一般に公開されている合掌造りの農家がいくつかありますが、現在も住居として使われています。
  2. 個性的で歴史的な建築物や内装を内部から見ることができます。
  3. どの家も、限られた土地で大家族が暮らすための共通した造りですが、それぞれの必要性に合わせたユニークな特徴があります。
  4. 複数代の家族と使用人を住まわせ、養蚕のための十分な作業スペースを確保するのに十分な広さが必要でした。
  5. 和田家は最大級の建物で、かつては村長の家でしたが、現在は祭りの時だけ開けられる高官用の正式な玄関があります。
  6. 200年近い歴史を持つこの家は重要文化財であり、歴史的に貴重なトイレまであります。
  7. 和田家の分家である神田家には中二階があり、囲炉裏の火を見る為の小窓があります。
  8. 長瀬家は、かつては医師の家でしたが、樹齢数百年のヒノキ、トチ、ケヤキで造られ、その家柄を物語っています。
  9. 妙善寺には、土蔵や鐘楼門などの合掌造りの建物があり、教会のような宗教的雰囲気を醸し出しています。
  10. 20棟以上の合掌造りの家屋を移築した展示エリアがあり、農村の全貌を見ることができ小川には鯉が泳いでます。

4.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?

Q1 合掌造りは外観が同じ様に中も同じなんですか?

“Is the interior of gassho-zukuri houses the same as the exterior?”

英語の雑談力を高める為の一目みて素朴に思うであろう疑問を想定したおふざけストーリです。脱線気味に色々な日常表現を織り込んでいますので、お気に入りのワンフレーズがあれば現場でも試してみる、そんな軽いノリでご利用ください。全15文は前半の真面目パート(1-9)と後半のおふざけパート(10-14)の2ファイル構成になっています。👉下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語》

  1. はい、合掌造りは白川郷の厳しい自然への適応力を高める設定思想を反映した頑丈な作りになっています。
  2. 更に農地の少ない村で副業として大きな現金収入となる養蚕業の生産性を高める為の建築思想が見られます。
  3. いずれの要件を満たせなければここで生存していけないので、基本的にどの農家の外も中も構造は同じです。
  4. もちろん、中には代々村の要職を務めた家や、医者の家もあり、その高い地位や収入を反映した内装や調度品の違いは見られます。
  5. 多くの日帰りの観光客はひとつ中を見学だけで十分ご満足できますが、泊まりで時間に余裕があれば他も見学してその違いを楽しむこともできます。
  6. その中でも特に皆さんとても驚いて、満足されるのは2階から上の養蚕の作業エリアです。
  7. 建物の柔軟性をもたせて暴風や地震にも耐えられるため縄で縛った剥き出しの柱や梁の骨格。
  8. 更にそれらは囲炉裏の煙で長年に渡りじっくりと燻蒸されうっすらと黒光りして独特の光沢を放つ自然の力による工芸品です。
  9. また、電気のない時代に最大限の採光と空気循環を考慮した造りは、とても開放感がありリラックスできます。
  10. そのまま窓辺に民藝風のテーブルを置くとそのままおしゃれなレストランになりそうですね。
  11. 元々、とても生命力の弱い蚕の為の最適環境に仕上げたこのエリアが人間にとっても快適でないはずがありませんね。
  12. 蚕は良い絹糸を吐き出す為に沢山の桑の葉を食べるので、ここでも桑の葉ジャムを出すと良いかも。
  13. この仮想の、例えば「コクーン・レストラン」の雰囲気と味を観光客が気にいることを想像していたらこんな風に祈りたくなりました。
  14. 蚕が高品質の絹のスレッドをはきだすく位の熱心さでスレしてほしいなぁ。

《英訳例》

  1. Yes, gassho-zukuri is a sturdy construction method that reflects the architectural philosophy of Shirakawa-go, enhancing adaptability to the harsh natural environment.
  2. Furthermore, this concept was also aimed at increasing the productivity of sericulture, which provided a significant source of income in a village with limited farmland.
  3. The structure of each farmhouse was essentially the same inside and out, as meeting these requirements was crucial for survival.
  4. Of course, some houses have held important positions for generations or served as doctors’ homes, and their interiors and furnishings reflect their high status and income.
  5. Many day-trippers may be satisfied with just one house, but if you’re staying overnight and have more time, you can visit the others and appreciate the differences.
  6. Among them, the sericulture areas on the second floor and above are particularly surprising and satisfying to many visitors.
  7. The exposed post-and-beam framework was bound with ropes to make the building flexible, allowing it to withstand storms and earthquakes by dispersing external forces.
  8. Additionally, they have been slowly fumigated over many years in the smoke of a sunken hearth, giving them a slightly shiny black color and a unique luster, akin to artistic craftwork shaped by nature’s power.
  9. In addition, the construction, designed to maximize lighting and air circulation before the advent of electricity, creates a very open and relaxing atmosphere.
  10. With a folk art style table placed beside the window, the space could easily resemble a stylish and attractive coffee shop or restaurant without any modern business efforts.
  11. How could this area, originally designed to create an optimal environment for the delicate silkworms, not also be comfortable for humans?
  12. Since silkworms eat a lot of mulberry leaves to produce high-quality silk threads, serving mulberry leaf jam here could be a fitting addition.
  13. This imagery, such as the ‘Cocoon Restaurant’ where tourists from around the world enjoy the atmosphere and taste, makes me wish that they return home and share their experiences online.
  14. I hope they do so with the same enthusiasm as silkworms produce high-quality silk threads.
英語音声:前半の真面目パート(1-9):米国女性話者
英語音声:後半のおふざけパート(10-14):英国男性話者

5 囲炉裏

“Sunken hearth”

5.1 基本情報

案内用の表現ではありませんが説明前に押さえておきたい基本ポイントを10項目(日英)でご紹介します。英語サンプルは前半(1-5)(英国女性話者)と後半(6-10)(米国男性話者)の2ファイルに分けました。👉下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語ポイント》

  1. 囲炉裏は合掌造りに限らず伝統的日本家屋においてよく見られる、床を四角く切り下げて灰を敷いて薪や炭火などを燃やすために設けられた一角。
  2. 天井から吊した鉤に鍋や鉄瓶を掛けて調理・炊事に使うとともに、暖房や照明の役割を担ったため囲炉裏の周りは家族団欒の場となった
  3. 調理は鍋を火にかけて炊飯やあらゆる煮炊き、魚などの食材を串に刺して火の周囲の灰に立てて焼かれた。
  4. 囲炉裏は転倒する心配のない安全に部屋を照らす設備で、夜間な冬季、この周辺で工具の補修作業や裁縫等の手元作業をした。
  5. 当時はライターやマッチのような近代的な発火物がなかったため、何度も火をおこす手間を省くため、囲炉裏の火は常に維持されていた。
  6. 囲炉裏は、家族が集まったり、客をもてなしたりする場所であり、一家の長が囲炉裏に最も近い中央に座り、女性や子供たちは離れた場所に座った。
  7. 白川郷の囲炉裏の最大の特徴として、煙と熱が合掌造りの建物全体に行き渡るように設計されている。
  8. 白川郷では、煙突や大きな排煙口を意図的に設けないことで、柱や梁、茅葺き屋根を常に燻蒸し、虫や腐敗に対する耐久性を高めていた。
  9. 囲炉裏の火を長時間安定して効率よく維持するために、燃料となる薪は太くし、細かく刻まず、強い火力が必要なとき以外はゆっくりとくすぶるようにした。
  10. 囲炉裏の真上に吊るされた多目的格子棚は、煙と熱を受け止め拡散させながらフィルターの役割を果たし、煤とタールで黒光りしている。

《英訳例》

  1. Irori is a hearth commonly found in traditional Japanese houses, including gassho-zukuri, where the floor is recessed into a square or rectangular shape and wood or charcoal is burned on ashes placed at the bottom.
  2. Pots and kettles were hung from hooks suspended from the ceiling for cooking, while the hearth also served as a source of heating and lighting, making the sunken area a central gathering place for the family to enjoy together.
  3. Cooking was generally done using pots over the fire to prepare rice and stews, while fish and other ingredients were skewered and roasted over the ashes around the fire.
  4. The hearth was used to safely light the room without the risk of tipping over, making it a good place for small tasks such as repairing tools and sewing, especially in winter and at night.
  5. The fire in the sunken hearth was maintained at all times to avoid the burden of repeatedly making fire, as modern fire-starting devices like lighters and matches were not available at that time.
  6. Around the hearth, which served as a place for family gatherings and hosting guests, the family head sat at the center, closest to the hearth, while the women and children sat farther away.
  7. The most unique feature of Shirakawa-go’s hearth is its design, which ensures that smoke and heat are distributed throughout the gassho-zukuri building.
  8. In Shirakawa-go, the intentional lack of chimneys or large smoke openings allowed the houses to improve their durability by constantly fumigating the pillars, beams, and thatched roofs, which increased their resilience to insects and rot.
  9. To maintain the fire in the hearth stably and efficiently over a long period, the fuel wood was kept thick and not chopped into small pieces, allowing it to smolder slowly, except when intense heat was needed.
  10. A multi-purpose lattice shelf suspended directly above the hearth receives and diffuses smoke and heat while acting as a filter, causing it to glow black with soot and tar.
英語音声:前半(1-5)(英国女性話者)
英語音声:後半(6-10)(米国男性話者)

5.2 口頭用簡略説明

ここではお相手との会話の合間や歩きながら使える様に上記基本情報の10項目を口頭説明用の簡略文に置き換えています。日本語の主旨は基本情報のままなので、ここでは英語>日本語の順で置いています。英語音声は各文短いので(米国女性話者)1ファイルです。

《英語》

  1. The irori is a traditional hearth in old Japanese houses, like gassho-zukuri homes. It’s a sunken area in the floor where wood or charcoal burns on ash.
  2. Pots and kettles hang from hooks above the hearth for cooking. It also gives heat and light, making it a cozy gathering spot for families.
  3. People cook rice and stews in pots over the fire, while fish and other foods are roasted on skewers around the hearth.
  4. The hearth safely lights the room, allowing family members to do small tasks, like fixing tools or sewing, especially on winter nights.
  5. The fire was kept burning constantly because they didn’t have lighters or matches, and starting a new fire was difficult.
  6. The hearth was a gathering place for family and guests, with the family head sitting closest to the fire, while women and children sat farther away.
  7. The unique feature of Shirakawa-go’s hearth is its design, which distributes smoke and heat throughout the entire building.
  8. These houses have no chimneys or large smoke openings. The smoke fumigates the pillars, beams, and thatched roofs, protecting them from insects and decay.
  9. To keep the fire stable and long-lasting, thick wood was used instead of small pieces, allowing it to burn slowly unless intense heat was needed.
  10. Above the hearth is a lattice shelf that spreads smoke and heat like a filter, turning black with soot and tar over time.
英語音声(米国女性話者)

《日本語》

  1. 囲炉裏は、合掌造りのような古い日本家屋にある伝統的な囲炉裏で、薪や炭を灰の上で燃やす、床のくぼんだ部分です。
  2. 鍋ややかんは囲炉裏の上のフックに掛けて調理して、また、暖房や照明ともなるので、家族が集まる居心地のよい場所になっています。
  3. 米や煮物を鍋で炊き、魚などを串に刺して囲炉裏で焼きます。
  4. 囲炉裏はまた、部屋を安全に照らすので、特に冬の夜、家族が道具を直したり、裁縫をしたりといったちょっとした作業をすることができます。
  5. ライターもマッチもなかったので、新しく火を起こすのは難しかったでしょう。
  6. 囲炉裏は家族や客が集まる場所で、一家の主が火の近くに座り、女性や子供は少し離れた場所に座りました。
  7. 白川郷の囲炉裏は、合掌造りの家全体に煙と熱が行き渡るように設計されていて、建物を守るのに役立っています。
  8. これらの家屋には煙突もなければ、大きな排煙口もありません。 煙は柱や梁、藁葺き屋根を燻蒸し、虫や腐敗に強くします。
  9. 火を安定させ、長持ちさせるために、小片ではなく太い薪が使われ、強い熱が必要なとき以外はゆっくりと燃えるようになっていました。
  10. 囲炉裏の上には格子状の棚があり、煙と熱を拡散すると同時にフィルターの役割も果たし、時間の経過とともに煤とタールで黒く変色します。

5.2 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?

Q1 ここで料理をするんですか?

“Do people cook here?”

英語の雑談力を高める為の一目みて素朴に思うであろう疑問を想定したおふざけストーリです。脱線気味に色々な日常表現を織り込んでいますので、お気に入りのワンフレーズがあれば現場でも試してみる、そんな軽いノリでご利用ください。全15文は前半の真面目パート(1-9)と後半のおふざけパート(10-15)の2ファイル構成になっています。👉下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語》

  1. はい、ここでは鍋を火にかけて料理もしますが、電気のない蝋燭しかない時代の灯りの役目も果たしました。
  2. でもそれら以外にも建物の耐久性を高めるとても重要な働きをしています。
  3. この火から出る熱と煙は天井の隙間から抜けて、上階の床を通して茅葺き屋根から抜けて行きます。
  4. その燻蒸により有害な虫や木材が腐って建物のダメージを与えるのを防いだのです。
  5. それでこの囲炉裏の火のメリットを最大限に活用する為に、火は燃やされ続けましたが、それにより想定外の別の効果を上げていたのかもしれません。
  6. 白川郷の極寒で雪降る中、村人は長時間も外で仕事をしなければなりませんてした。
  7. あまりの寒さの中の厳しい仕事に、挫けそうになったり泣きそうになったかもしれません。
  8. でも、家に帰れば、温かく自分を迎えるためにこの囲炉裏の火が常時、燃えていることを思うと、かなりの辛さも辛抱できたかもしれません。
  9. この火は建物の耐久性だけでなく、人の心の耐性も高めることで、この白川郷が現代まで残ったのかもしれません。
  10. 白川郷の人々は何世紀も祖先が火を使ってきた試行錯誤の結果の究極の火のプロかもしれません。
  11. 仏教では争いの絶えない、不和の家を「火宅」と言い、コントールの効かない混乱状態を指し、人間の煩悩の象徴としています。
  12. ここの人々は火のリスクとメリットを知りつくし、最も上手く火をコントールした日本史上唯一の例かもしれません
  13. でも囲炉裏の見た目の良さから自宅に導入してた現代人は、かなり面倒くさくなることもあり後悔することが常です。
  14. なぜなら、もし我々が厳しい環境の為に本当に火を必要としないなら、単に囲炉裏を導入することは、ただの「火遊び」に等しいのかもしれません。
  15. 最悪でも後悔くらいの軽い火傷で済めば、感謝すべきなのかもしれませんね。

《英訳例》

  1. Yes, the pots were used for cooking over the fire, but they also served as lights in the days before electricity, when only candles were available.
  2. But besides these uses, the hearth also performs other crucial functions that enhance the building’s durability.
  3. The heat and smoke from this fire escape through the cracks in the ceiling and eventually through the floor above and the thatched roof.
  4. This fumigation helps to prevent harmful insects and wood rot from damaging the building.
  5. Therefore, to maximize the benefits of this hearth fire, it was kept burning continuously, which may have enhanced its effectiveness in other unexpected ways.
  6. Villagers had to work outside for long hours in the snow, enduring the extreme cold of Shirakawa-go.
  7. They might have felt overwhelmed or on the verge of tears due to the hard work in such harsh weather.
  8. However, they could have persevered, despite their bitterness, knowing that the hearth fire would be burning constantly to warmly welcome them home.
  9. This fire not only increased the durability of the buildings but also strengthened the resilience of the people, which may be why Shirakawa-go has endured to the present day.
  10. People in Shirakawa-go might be considered ultimate fire experts, thanks to the centuries of trial and error experienced by their ancestors.
  11. In Buddhism, a house of discord and constant strife is referred to as a ‘house of fire,’ symbolizing uncontrollable chaos and human vexation.
  12. People here understand both the risks and benefits of fire, and it might be the only instance in Japanese history where fire has been so successfully controlled.
  13. However, modern people, who often admire the positive image of the hearth, usually find it regrettable to have introduced one into their homes, as it can cause significant burdens.
  14. This is because, if we don’t actually need a fire for harsh conditions, introducing an irori might be equivalent to ‘playing with fire.’
  15. In that case, we should be thankful that the worst outcome was merely a minor burn from our little regret.
英語音声:前半真面目パート(1-9):オーストラリア女性話者
英語音声:後半おふざけパート(10-15):インド男性話者

6 合掌造り一階(生活空間)

“Gassho-zukuri ground floor (living space)”

6.1 基本情報

ここでは合掌造りの1階を一緒に見る際に押さえておきたい基本ポイントを10項目(日英)でご紹介します。1階は家族の居住空間なので定番の建築ネタより日本人(生活感)ネタ(いずれもインバウンドの高関心ネタですが)をメインに置いてみました。英語サンプルは前半(1-5)(英国男性話者)と後半(6-10)(米国女性話者)の2ファイルに分けました。👉下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語ポイント》

  1. これらの合掌造りの建物は、主に1階が居住スペースで、2階より上の屋根裏部屋が仕事場となっている。
  2. 大家族の合掌造りの家では、一階や中二階に、何世代にもわたる家族、親戚、使用人家族など、40人以上が住んでいた。
  3. 生活空間の精神的な中心は仏壇のある部屋で、家族全員が数珠を持ち、教会のミサのように先祖やその地域の仏教の開祖を拝んだ。
  4. 仏間に隣接する部屋は、家長夫妻の寝室、家族の儀式を行う場所、重要な来客を迎える応接室として使われた。
  5. ほとんどの部屋は板張りだが、数少ない特別室には畳が敷かれており、寝具や座布団、テーブルなどを効率よく活用することで、多目的に利用できるようになっている。
  6. 日常生活の中心は囲炉裏のある部屋で、食堂、居間、裁縫などの少作業をするスペースとして機能し、囲炉裏は暖房と明かりの両方を提供していた。
  7. 囲炉裏の上に吊るされた格子板は、囲炉裏の熱を拡散させて周囲を暖めるのに役立ち、濡れたマントを干したり、川魚の串焼きを燻製にしたりするスペースにもなる。
  8. いろりの周りは基本的に席順が決まっていて、家長が一番 奥、女性は 台所に近い位置で、 玄関側に子供が座り、当時の家父長的な考え方を反映していた。
  9. 公開家屋では、先代が使っていた古い漆器や生活用品が展示されている。 ただし、実際に家族が住んでいる立入禁止の部屋には入らないよう要注意。
  10. 1階から2階以上への階段は狭く、非常に急なので注意が必要。 一般的には下りが優先されるが、混雑時は譲り合いが大切。

《英訳例》

  1. These Gassho buildings primarily have living spaces on the first floor, with the attic above the second floor used for work.
  2. In a Gassho house with a large family, more than 40 people lived on the ground floor or mezzanine, including multiple generations of family members, relatives, and servant families.
  3. The spiritual center of the living space was a room with a Buddhist altar, where the entire family held prayer beads and worshipped their ancestors and the founder of the local Buddhism, much like at a church mass
  4. The room adjacent to the Buddhist altar room served as a bedroom for the patriarch and his wife, a place for family ceremonies, and a reception room for important guests.
  5. Most of the rooms were boarded up, but these few special rooms had tatami mats, allowing for versatile use by efficiently managing bedding, cushions, and tables.
  6. The center of daily life was a sunken hearth room, which served as a dining room, living room, and space for sewing and other small tasks, with the hearth providing both heating and light.
  7. The lattice board hanging above the irori helps spread heat from the hearth to warm the surrounding area and serves as a space for drying wet mantles or smoking skewered river fish, among other uses.
  8. The order of seating around the irori was generally fixed, with the patriarch at the far end, the women near the kitchen, and the children by the front door, reflecting the patriarchal mindset of the time.
  9. In the open houses, you can see displays of old lacquerware and other household items used by previous generations. However, be careful not to enter off-limit rooms where the family actually lives.
  10. The stairs from the first floor to the second and above are narrow and very steep, so caution is required. Generally, descending takes priority, but when crowded, it’s important to take turns and give way.
英語音声:前半(1-5)(英国男性話者)
英語音声:後半(6-10)(米国女性話者)

6.2 口頭用簡略説明

ここではお相手との会話の合間や歩きながら使える様に上記基本情報の10項目を口頭説明用の簡略文に置き換えています。日本語の主旨は基本情報のままなので、ここでは英語>日本語の順で置いています。英語音声は各文短いので(英国女性話者)1ファイルです。

  1. Gassho houses have living areas downstairs and workspaces in the attic above the second floor.
  2. Large families of over 40 people, with relatives and servants all lived together on the ground floor or mezzanine.
  3. The heart of the home was a room with a Buddhist altar, where the family prayed to their ancestors and the local Buddhist founder, similar to a church gathering.
  4. The room next to the altar room was the patriarch’s bedroom, which doubled as a space for family ceremonies and receiving guests.
  5. Most rooms had wooden floors, but tatami mats were used in few special rooms to easily adapt for sleeping, eating, or gatherings.
  6. Daily life centered around the sunken hearth, where people ate, relaxed, and worked, using heat and light.
  7. The board above the hearth helps spread heat the surrounding area, making a space good for drying clothes or cooking fish.
  8. Seating around the irori reflected tradition—the patriarch sat farthest from the door, women near the kitchen, and kids by the entrance.
  9. Open houses display old tools and lacquerware, but please notice that some areas are off-limits since families still live there.
  10. Watch out for the steep, narrow stairs—let people coming down go first and take turns when it’s crowded.
英国女性話者

《日本語》

  1. 合掌造りの家は、1階が生活スペースで、2階以上の屋根裏が作業場になっています。
  2. 大きな合掌造りの家では、40人以上の一族や親戚、使用人が一緒に1階や中2階に住んでいました。
  3. 家の心臓部は仏壇のある部屋で、家族みんなで祖先や地元の仏教の開祖を拝んでいました。教会のミサみたいな感じです。
  4. 仏壇の隣の部屋は、家長の寝室兼家族の儀式や客人を迎える部屋でした。
  5. ほとんどの部屋は木の床ですが、特別な部屋には畳があって、寝たり食べたり集まったりと使い方が柔軟でした。
  6. 日常生活の中心は、火を囲んだ囲炉裏(いろり)で、食事や休憩、仕事などをしていました。
  7. 囲炉裏の上の板は、熱を周りへ広げて、服を干したり魚を焼いたりするのに便利でした。
  8. 囲炉裏の周りの座り方は伝統的で、家長が一番奥、女性は台所側、子供たちは入り口側に座っていました。
  9. 公開されている家では昔の道具や漆器を見られますが、一部のエリアは今でも人が住んでいるので入れないでください。
  10. 階段は急で狭いので気をつけてください。降りる人が優先で、混んでいる時は譲り合ってくださいね。

6.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?

Q1 ここでは何人位暮らしていたのですか?

“How many people lived here?”

英語の雑談力とその為の日常用語を身に付ける為のおふざけストーリです。かなり長いのでお気に入りのワンフレーズがあれば現場でも試してみる、そんな軽いノリでご利用ください。全17文は前半の真面目パート(1-10)と後半のおふざけパート(11-17)の2ファイル構成になっています。👄下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語》

  1. 一般的に、複数の家族がそのスペースを共有していて、それで大きい家では、四十人もの人達がこの一階で暮らしていました。
  2. この狭い三日月形の川沿いの盆地では、分家して分ける土地がないので、たとえ結婚して家族を持っても、彼らは選択の余地なく、親の家かそれを継いだ長男と一緒に住み続けるしかないのです。
  3. 養蚕業は、二十四時間継続的な世話が必要となるので、求められるのは沢山の労働力なので、家族が増えるのは実務的な理由によるのです。
  4. ワンフロアに四十人収容するのは大変ですが、家族達は一つの部屋を多目的に使う事で上手くやり繰りしていて、例えば、居間、台所、応接室、寝室等、日本の伝統的なやり方ですね。
  5. 現在の世の中で暮らす我々にとっては、プライバシーが最優先で個室が普通の世界なので、この共同生活環境は驚きかもしれません。
  6. でもここで、我々は問題解決のヒントを見つけられるかもしれせんね、どんなに自由を謳歌していても。自由な現代生活による不可避の弊害のいくつかを少し緩和するような。
  7. 例えば、ここでは複数世代の家族が一緒に住んでいるので、高齢化した子供がその高齢の親を介護する手間やアパートでの孤独死、そして個室への引きこもりが事実上存在しませんでした。
  8. もちろん共同生活には自分だけの時間や空間を犠牲にしなければならない時も多いですが、他人のために犠牲を払うことには、本当にメリットがあるのです。
  9. 考えてみれば、身近な例でも良く見られましたが、人々は与えられた沢山の自由とたっぷりの自由時間を上手く使いこなせず、結局、生活も精神も荒んでしまうんです。
  10. むしろ、白川郷の暮らしが教えてくれるのは。ある程度の時間や空間の制約があることは、ここで体感されたように、生活のリズムや相互扶助の人間関係を育むのにメリットがあるってことです。
  11. ところで、四十人の家族というのは一般的な日本の小学校の1クラスの規模なので、たまに思うのが、合掌造りの家は、もしもう使わないなら、学校だけの空間として使えないかってことです。
  12. 一階は座学の教室として使えますし、囲炉裏部屋はリラックス用のキャンプファイヤーに、そして巨大な屋根裏は仕切られた床を取り払えば体育館になります。
  13. 今の日本は少子化で小学生の学校ニーズは少ないことを思うと、このような建物を増え続ける定年退職後の中高年の再就職支援プログラムに再利用するなんて、価値ある利用法かもしれません。
  14. 合宿型の集中コースでは、参加者は蚕を育てて二十四時間体制の労働環境でのサービス能力を磨き、コンビニ業界に再就職できる人もいるかもしれません。
  15. 日々多くの海外からの観光客に接することで語学研修のモチベーションがアップするかもしれません、コミュニケーション能力や語学力の必要性の気付きが深まるので。
  16. 様々な企業の多くの定年退職者にとっては、長引く不況と疲労のため、何か大切なものを見失っているかもしれませんが、この学校はそれを思い出させてくれるかもしれません。
  17. それは彼らが若い頃、食事の前後に日常的に行っていたこと、手を合わせて発する感謝の言葉「合掌」

《英語》

  1. Generally, multiple families shared the space, so in some of the larger houses, as many as forty people lived on the ground floor.
  2. In this narrow, crescent-shaped river basin, there was no land available to divide for new homes, so even when people got married and started their own families, they had no choice but to continue living in their parents’ house or with the eldest son who inherited it.
  3. Sericulture, which requires continuous care 24 hours a day, also demands a large workforce, so families grew large for practical reasons.
  4. Although accommodating forty people on one floor was challenging, the families managed well by using a single room for multiple purposes—such as a living room, kitchen, reception room, and bedroom—in the traditional Japanese way.
  5. For those of us living in the modern world, where privacy is a top priority and individual rooms are the norm, this communal living environment might come as a surprise.
  6. But here, we may find a hint of a problem-solving approach that could alleviate some of the inevitable harms caused by the freedoms of modern life, even as we celebrate those freedoms.
  7. For example, since multiple generations of families lived together here, issues like the burden of elderly care by aging children, lonely deaths in apartments, and isolation in private rooms were virtually nonexistent.
  8. Of course, communal living often requires sacrificing one’s own time and personal space, but there are genuine advantages to such sacrifices for the benefit of others.
  9. Come to think of it, we often see cases where people end up harming their lives and spirits by failing to manage the many freedoms and ample free time at their disposal.
  10. Rather, life in Shirakawa-go teaches us that a certain degree of time and space constraint, as experienced here, can be beneficial for the rhythm of life and fostering supportive relationships.
  11. By the way, a family of forty people is roughly the size of a typical Japanese elementary school class, which sometimes makes me wonder if a gassho-zukuri house, if no longer in use, could serve as a unique space for a school
  12. The first floor could serve as a classroom for lectures, the hearth room could be used as a campfire area for relaxation, and the spacious attic could be transformed into a gymnasium by removing the partition floors.
  13. Given the declining birth rate in Japan and the reduced need for elementary school spaces, repurposing such buildings for reskilling programs for the growing number of retired middle-aged and older adults could be a valuable use.
  14. In a camp-like crash course, participants could raise silkworms to develop service skills in a 24-hour working environment, and some students might even discover new job opportunities in the convenience store industry.
  15. Daily interactions with a large number of international tourists could boost motivation for language training, as participants become more aware of the need for effective communication skills and language proficiency.
  16. For many retirees from various companies who may have lost touch with something important due to prolonged recession and fatigue, the school could serve as a reminder of it.
  17. This is what they routinely did before and after meals in their youth—putting their hands together and expressing gratitude with the word “gassho.”
英語音声:前半:真面目パート(1-10):米国男性話者
英語音声:後半:おふざけパート(11-17):オーストラリア女性話者

7 合掌造り屋根裏(仕事空間)

“Gassho-style attic (as work space)”

7.1 基本情報

ここでは合掌造り最大のアトラクションである屋根裏を一緒に見る際に、定番の建築空間でなく仕事空間(日本人の経済感)として押さえておきたい基本ポイントを10項目(日英)でご紹介します。英語サンプルは前半(1-5)(オーストラリア女性話者)と後半(6-10)(米国男性話者)の2ファイルに分けました。👄下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語ポイント》

  1. 2階からの上の階は中二階が使用人家族用に使われたこともあるが、全てが仕事スペースとして効率的に設計、運用された。
  2. 通常の日本家屋の屋根裏は小規模で物置の役割しかないがここの屋根裏は巨大で、更に内部を複層階に区切ることで最大の仕事スペースを確保している。
  3. ここの屋根裏は収益性の高い養蚕業の生産性を更に高め市場での価格競争力をつけるために進化して出来上がったもので現代ビジネスと同じ経済原理が働いている。
  4. 屋根裏の内部を2層から5層に分けることで作業スペースは広くなるが、その分、各階の間の移動時間も増える為、少しでも効率化を図る工夫がされている。
  5. 例えば、若いカイコは目が離せず、手間がかかる為、居住エリアに近い下の階で育て、成虫になった蚕は手数が減るので上の階に移動させたりした。
  6. さらに、1階の囲炉裏から立ち上る熱と煙によって、各階の湿度が徐々に自然に調整され、蚕の成長段階によって湿度を変えて使用することができた。
  7. 同じく、その下から上がってくる熱と煙は茅葺き屋根から徐々に時間をかけて外側に排出されながら、屋根裏に滞留して安定的に暖かく乾燥した状態を保つので、寒さと湿気に敏感な蚕を育てる理想的な環境となっている。
  8. 切妻スタイルを採用することでその切妻の両側の窓から日光と空気が安定的に入り空調設備のコストなしで屋根裏は明るく換気の良い空間となっている。
  9. ここでしか見られないこの広大でユニークな屋根裏屋は自然環境を巧みに利用した驚くべき独創的な低コストシステムで、当時国内最大の養蚕大量生産体制を作り、後の日本製造業と経済的成功の予兆と見ることができる。
  10. 公開家屋では養蚕業の蚕育成の為の設備の他に農具、山仕事道具などの展示で当時の生活を垣間見ることができるが、さらに地下では密かに火薬の原料を生産するところもありこれも大きな収入源となっていた。

《英訳例》

  1. The upper floors, starting from the second, were efficiently designed and utilized as workspaces, with a mezzanine floor sometimes reserved for servants’ families.
  2. The attic of a typical Japanese house is small and used only for storage, but here, the attic is spacious, and by dividing it into multiple stories, it maximizes the available workspace.
  3. The attics here have evolved to enhance the productivity of the highly profitable sericulture work, making it more competitive in the marketplace by applying the same economic principles as modern business.
  4. Dividing the attic into two to five layers creates more workspace, but it also increases the time spent moving between floors, so the workflow layout was carefully arranged to maximize efficiency.
  5. For example, young silkworms were raised on the lower floor near the living area because they required constant monitoring and care, while adult silkworms were moved to the upper floor as they required less labor.
  6. Furthermore, the heat and smoke rising from the hearth on the first floor gradually and naturally adjusted the humidity on each floor as one ascended, allowing different floors to be used with varying humidity levels depending on the stage of silkworm growth.
  7. Likewise, the heat and smoke rising from below are gradually expelled outward through the thatched roof, staying in the attic to maintain a stable warmth and dryness, creating an ideal environment for raising silkworms, which are sensitive to cold and moisture.
  8. The gable-end design allows sunlight and air to enter the attic through windows on both sides, creating a bright and well-ventilated space without the need for air conditioning equipment.
  9. This vast and unique attic, seen only here, can be seen as a premonition of Japan’s later manufacturing and economic success, as it developed the nation’s largest mass production system for sericulture at the time, using a remarkably ingenious low-cost system that wisely leveraged the natural environment.
  10. You can see the equipment used for raising silkworms, as well as tools for farming and mountain work, offering a glimpse into life in those days. Additionally, some families secretly produced raw materials for gunpowder underground, providing another major source of income.
英語音声:前半(1-5)(オーストラリア女性話者)
英語音声:後半(6-10)(米国男性話者)

7.2 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?

Q1 この屋根裏は物置として使っていたのですか?

“Was this attic used for storage?”

英語の雑談力と単語力UPの為の長いおふざけストーリ。ワンフレーズでも使えそうなものあれば現場でも試してみる、そんな軽いノリでご利用ください。全15文は前半の真面目パート(1-8)と後半のおふざけパート(9-15)の2ファイル構成になっています。

《日本語》

  1. 現在この屋根裏は昔の伝統的な仕事道具が展示されていますが主に養蚕業の蚕を育てる為に使われいました。
  2. その養蚕による売上と収益性を最大化する為に数百年かけて現在の様な巨大な複層階の屋根裏に進化しました。
  3. 約百年前の世界的な恐慌が起きるまで高級な絹の需要は高く、近代日本の外貨獲得の為の重要な輸出製品のひとつで、この屋根裏は大量の蚕を育てるのに大忙しでした。
  4. でもその世界的不況とその後の安価で丈夫な合成繊維の普及で、高価な絹の需要は大幅に落ち込みました。
  5. また中国や安価な賃金の国々の繭との価格差にも太刀打ちできず、この屋根裏から蚕の姿はこの約百年の間に殆ど消えてしまいました。
  6. 今、目の前に展示されているのは、この巨大な屋根裏と数十名の大家族の生活が維持出来る程の収入が得られた養蚕業全盛時の名残りです。
  7. かつては二千近くあった多くのこの地区の合掌造りの建物も、この巨大な設備を維持できず、現在は百件程になってしまいました。
  8. でも、その中の数件はこうして公開して、今日もこうやって多くの国内外の訪問客に来ていただけるのは、奇跡的なことと言えるかもしれません。
  9. 皮肉なことに、世界の絹市場で敗れた白川郷の養蚕業は、世界の観光市場で新たな息吹を見いだし、かつての栄光を形を変えて守っています。
  10. ある意味、かつての栄華の後の建造物を見るために世界から多くの人達を引き付けるなんて、エジプトのピラミッドの様にも思えます。
  11. 屋根裏部屋もピラミッドも60度の傾斜が印象的で、その高さと神秘的な外観で人々の注目を集め、誰もが “これはいったい何なのだろう?”と不思議に思います。
  12. 一歩足を踏み入れると、その共通点に気づくかもしれません。 この屋根裏部屋はかつて非常に繁栄した王国であり、彼らは今、その絶頂期の名残、かつての栄光の墓場を目の当たりにしているのだと。
  13. この消えゆく栄光の持ち主は蛾。繭から生糸を生産するために生け贄に捧げられる運命にあった蛾は、決して存在を許されなかったのです。
  14. 蚕の成虫を英語では蛾と呼ぶので、この屋根裏部屋をユニークなツアーで宣伝するなんてどうてしょう。 「日本式ピラミッド、 蛾の霊廟:その魂の厳かな存在を合掌体験で感じるかも」
  15. この体験では、日本人が合掌するように、自然に合掌して祈りを捧げている自分に気づくかもしれませんよ。

《英訳》

  1. This attic is currently used to display old, traditional work tools, but it was primarily used to raise silkworms for the sericulture business.
  2. Over hundreds of years, it evolved into the large multi-story attics we see today, designed to maximize sales and profitability from sericulture.
  3. Until the global depression about a hundred years ago, global demand for silk was increasing, and this attic was bustling with activity, raising large numbers of silkworms for what was then modern Japan’s most important export product, earning valuable foreign currency.
  4. But the global depression and the rise of less expensive synthetic fibers caused the demand for costly silk to fall sharply.
  5. In addition, unable to compete with the low prices of cocoons from China and other countries with cheaper labor, the silkworms here have almost disappeared from the attic over the past hundred years.
  6. The displays before us now show the remnants of a time when sericulture was in its heyday, generating enough income to support a large family of several dozen people and maintain this huge attic.
  7. The many gassho-zukuri buildings in the area, which once numbered nearly 2,000, have now dwindled to about a hundred, as it became difficult to maintain such massive structures.
  8. However, it’s perhaps a miracle that a few of them are still open to the public, and that so many domestic and foreign visitors continue to visit sites like this today.
  9. The irony is that Shirakawa-go’s sericulture industry, which lost out in the global silk market, has found new life in the global tourism market, preserving its former glory in a transform.
  10. In a way, it’s similar to the pyramids in Egypt, which now attract people from around the world to see the structures that once symbolized their former glory.
  11. Both the attic and the pyramid have an impressive 60-degree slope, capturing people’s attention with their height and mysterious appearance, making everyone wonder, ‘What in the world is this?'”
  12. When people step inside, they might also notice the similarities. This attic was once a very prosperous kingdom, and they are now witnessing the remnants of its peak—a graveyard of its former glory.
  13. The owners of this vanished glory are the moths, which were never allowed to exist, as they were destined to be sacrificed for the production of raw silk from their cocoons.
  14. Since an adult silkworm is referred to as a moth in English, how about promoting this attic with a unique tour titled ‘Japanese-style Pyramid: Mausoleum of Moths: You might even sense the solemn presence of their souls through a Gassho experience!’
  15. In this experience, you might find yourself naturally putting your hands together in Gassho, just as Japanese people do, to offer a prayer.
英語音声:前半:真面目パート(1-8):英国女性話者
英語音声:後半:おふざけパート(9-15):米国少女話者

8 合掌造り屋根裏(建築空間)

“Gassho-zukuri Attic (As architectural space)”

8.1 基本情報

ここでは一般的な(建築マニアでない)インバウンドと一緒に屋根裏を見る際の、建築空間として押さえておきたい基本ポイントを20項目(日英)でご紹介します。建築空間とは言っても、いつも通り専門用語や建築工法の技術的な表現は極力避け、とっつきやすい日本人の考え方や生活に関わる要素を随所に織り込んでみました。ここは特に視線に注意が奪われる箇所で、また狭い場所なので混むと長い説明はできませんので、お相手の視線の先と疑問に合わせて、使えそうなポイントやフレーズがあればご活用ください。英語サンプルは前半(1-10)(英国男性話者)と後半(11-20)(米国女性話者)の2ファイルに分けました。👄下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語のポイント》

  1. この屋根裏部屋では、豪雪、極寒、限られた土地、乏しい食料といった厳しい自然環境を生き抜くために設計された建築に込められた決意と強い意志を見ることができる。
  2. この屋根裏部屋は、より広いスペースを確保するために、山のような三角形を組み合わせたトラス構造を採用している。
  3. この方式は合掌スタイルと呼ばれるが、下から見えない三角形の頂点では、2本の丸太は完全に接合されているのではなく、強度を増すために上部で交差しており、この部分は日本の伝統的な「合掌」のイメージと合致していない。
  4. この屋根の角度は約60度だが、計算して決まったものでなく、雪の重みで潰されない強度と屋根裏の最大限のスペースを確保する為に長年の試行錯誤の蓄積の経験即により定まったものである。
  5. 両側の窓は電気のない当時としては最も採光と風通しが良い位置とサイズを確保していて、それを実現する為に合掌造りの特徴のひとつの切妻屋根が採用された。
  6. またその切妻屋根により屋根裏内部には装飾的な凸凹による無駄なスペースがなく、長方形の床は全て仕事スペースとして使うことができた。
  7. 合掌造りの家屋は、この盆地の川に沿って南北に常時吹く風を利用して、両方の窓からの風通しを良くするため、南北に窓を向けている。
  8. 窓から他の家々が同じ方角向いているのを眺めると、まるで氷河期のマンモスの群れか、西部劇に出てくる荷馬車が一斉に同じ方向に向かっているように感じると言う人もいる。
  9. 屋根裏の木材は縄や細い若木で縛られ組まれていてまたそれらはきつく縛らず、比較的緩やかに締めることで建物全体の柔軟性を高め、強風や雪の重さの外部の圧力を分散させる効果がある。
  10. 建物をローコストで維持するため、高価な釘は使わず地元で調達しやすい素材の若木を使って縛るが、それは乾くと締まる性質を持つため屋根裏の強度は年が経つと逆に強まると地元では言われている。
  11. 床の隙間から上昇してくる囲炉裏の熱や煙を最大限活用する為に屋根裏には煙突や大きな排出口は設けず、ゆっくり滞留しながら徐々に茅葺き屋根の隙間から外部に排出される。
  12. その煙と熱を屋根裏にゆっくり滞留させることで内部を乾燥させ燻蒸させる効果が得られ梁や茅を害虫や腐りから守り、建物の耐久性を高めている
  13. 茅葺き屋根の隙間からゆっくり放出されるその熱は冬の屋根に積もった雪を溶かし、屋根から自然に滑り落ちやすくなり屋根の雪下ろしの作業軽減に繋がっている。
  14. 長年煙が滞留する事で、ススすなわち炭素が屋根裏内部の木材や様々な木製の道具や置物の表面に蓄積され、独特の層を構成し表面の色は煤色(すすいろ)と呼ばれる黒光りして、価値ある古材、民芸品になり、場合によっては高値で取引される。
  15. 合掌造りは1階部分と大きな三角形の屋根裏の2つで構成されているが、普通の家屋と違ってこの2つは繋がっていない。 簡単に言えば、屋根裏部屋は驚くことに、1階構造物の上に置かれているだけである。
  16. 屋根の頂上から下まで走っている複数の木の先端だけが一階上部に乗っていて、しかもその先端は削られたえんぴつの先の様に尖っていて、上部と下部の接触部分は面でも線でもなくいくつかの点だけが接点となっている。
  17. 力学的には、強風で屋根裏が大きく揺さぶられたとしても、その力は接点を通じて下方に分散され、1階への衝撃が軽減されることを意味する。
  18. 逆に一階が地震で激しく揺れても同じ力学で屋根裏へのダメージが減る効果があるため、歴史的にも自然災害で合掌造りが崩壊することは少ないと言われている。
  19. 一階と屋根裏との構造的な分離は、建築方法にも関わり、一階は専門的な技術を持った大工が作り、屋根裏は伝統的な村の互助団体「結(ユイ)」の村民たちによって作られる。
  20. そのため、1階は材料選びから仕上げまで入念に作られているのに対し、屋根裏部屋は丸太を自然のまま残し、ロープや植物だけで組み立てるという大雑把な作りとなっている。 職人技の違いは明らかだが、殆どの観光客を惹きつけるのは後者である。

《英訳例》

  1. In this attic, we can see the determination and strong will embodied in the architecture, designed to survive the harsh natural environment of heavy snowfall, extreme cold, limited land, and scarce food.
  2. To create more space, this attic uses a truss structure made up of triangles shaped like a mountain, allowing it to stand on its own strength without the need for pillars.
  3. This method is called gassho-style, but at the apex of the triangle, not visible from below, the two wooden logs are crossed at the top for added strength rather than being perfectly joined, which, in this part, does not fully align with the traditional image of ‘gassho’ in Japan.
  4. The roof’s angle, about 60 degrees, wasn’t determined by calculations, but rather by years of accumulated experience through trial and error to ensure it could withstand the weight of snow and maximize attic space.
  5. The windows on both sides were positioned and sized to provide optimal lighting and ventilation at a time before electricity, and to achieve this, a gabled roof, characteristic of the gassho-zukuri style, was adopted..
  6. The gabled roof also ensured that the attic had no wasted space due to decorative irregularities, allowing the entire rectangular floor to be used as a workspace.
  7. To increase airflow through both windows, gassho-style houses are oriented with windows facing north and south, taking advantage of the prevailing wind that blows from north to south along the river in this basin.
  8. Looking out the windows at the other houses all facing the same direction, people sometimes say it feels like a herd of mammoths from the Ice Age or wagons from a Western movie, all moving in the same direction at once.
  9. The timbers in the attic are bound and assembled with ropes and thin young trees, which are tied loosely rather than rigidly to increase the building’s flexibility and help disperse external forces like strong winds and snow weight.
  10. To keep building costs low, people here avoided using expensive nails and instead bound the wooden parts with locally sourced young, thin, soft wood, which tends to tighten as it dries, increasing the attic’s strength as it ages, according to locals.
  11. To maximize the use of heat and smoke rising from the hearth, there is no chimney or large outlet in the attic, allowing the smoke to stay and gradually disperse through the thatched roof.
  12. The smoke and heat are allowed to linger slowly in the attic, drying and fumigating the interior, protecting the beams and thatch from pests and rot, and increasing the building’s durability.
  13. The heat slowly released from the gaps in the thatched roofs melts the snow that accumulates in winter, making it easier for the snow to naturally slide off and reducing the workload needed to clear it.
  14. The soot, or carbon, from the lingering smoke accumulates on the wood inside the attic and on the surfaces of various wooden tools and ornaments over the years, forming a distinct layer that gives them a unique shiny black color known as ‘soot color,’ making these objects valuable as old wood and folk art, sometimes traded at high prices.
  15. The gassho-zukuri consists of two parts: the first floor and a large triangular attic, but unlike ordinary houses, the two are not attached. Simply put, the attic is surprisingly just placed on top of the first-floor structure.
  16. Only the tips of the multiple logs running from the top of the roof to the bottom rest on the first floor, with these tips sharpened like pencil points. The contact points between the first floor and the attic are not surfaces or lines, but simply these sharp points.
  17. Mechanically, this means that even if the attic is heavily shaken by strong winds, the force is dispersed downward through the points of contact, reducing the impact on the first floor.
  18. Conversely, even if the first floor shakes violently during an earthquake, the same dynamics help reduce damage to the attic, which is why it’s said that historically, gassho-zukuri houses have collapsed less frequently in natural disasters.
  19. The structural separation between the ground floor and the attic is also tied to the construction method: the ground floor is built by skilled professional carpenters, while the attic is constructed by the villagers of the traditional mutual aid association, ‘Yui.’
  20. Therefore, while the ground floor is meticulously crafted, from the selection of materials to the finishing touches, the attic is more roughly constructed, with logs left in their natural state and assembled using only ropes or plants. Despite the clear difference in craftsmanship, it is the attic that attracts most tourists.
英語音声:前半(1-10)(英国男性話者)
英語音声:後半(11-20)(米国女性話者)

8.2 口頭用簡略説明

ここではお相手との会話の合間や歩きながら使える様に上記基本情報の20項目を口頭説明用の簡略文に置き換えています。日本語の主旨は基本情報のままなので、ここでは英語>日本語の順で置いています。

  1. This attic showcases the determination of the local people. They designed and built it to withstand harsh winters, limited land, and scarce food resources.
  2. To make more space, they used a triangle shape like a mountain. This way, the roof can hold itself up without needing extra support.
  3. It’s called a gassho-style roof, but here, the top part is a bit different. The logs aren’t perfectly joined, but they’re crossed to make it stronger.
  4. They didn’t use fancy math to figure out the roof angle,about 60 degrees, and it’s just what they learned worked best for getting strength and workspace over time .
  5. Before electricity, they carefully positioned windows to maximize natural light and airflow. This is one reason for incorporating the gabled roof design.
  6. The gabled roof shape ensured the attic floor was fully usable, with no awkward corners or wasted space.
  7. To optimize airflow, the houses face north and south, taking advantage of the valley winds that blow in the same direction.
  8. Looking out, all the houses align the same way. Some say they resemble a herd of mammoths or covered wagons moving together.
  9. The wood in the attic is tied with ropes and small tree branches. This loose yet sturdy binding makes the structure flexible, dispersing the forces of wind and heavy snow.
  10. To save money, locals avoided using nails. Instead, they tied the wood with soft, locally sourced trees that tightened and strengthened as they dried.
  11. To make the most of the heat and smoke, these houses don’t have chimneys. Instead, the smoke rises into the attic and slowly escapes through the thatched roof.
  12. The smoke and heat dry out the interior, keeping bugs and decay away, which helps the house last longer.
  13. The heat that escapes through the gaps in the roof melts the snow, causing it to slide off more easily. This reduces the amount of work needed to clear snow.
  14. The smoke, or soot, leaves a black layer on the wooden surfaces, giving them a unique, aged appearance. These soot-stained woods are often seen as artistic and valuable, sometimes traded for significant amounts of money.
  15. Gassho-style houses consist of two main parts: the ground floor and the large triangular roof. The roof isn’t fully attached to the ground floor—it essentially rests on top.
  16. The roof connects to the house at sharp, pinpoint joints where the wooden beams meet at their tips. This design, rather than using face-to-face joints, disperses wind forces, reducing damage to the ground floor.
  17. Mechanically, this pinpoint connection absorbs and disperses the forces from wind, minimizing damage to the ground floor.
  18. Even during earthquakes, the ground floor reduces the transmission of shaking to the roof, earning these houses a reputation for resilience.
  19. The house and roof are built differently. Skilled carpenters carefully craft the ground floor, while the roof is constructed by the local villagers’ aid association, called “Yui.”
  20. Although the ground floor is more meticulously crafted and the roof is more roughly built, visitors often find the roof and attic to be the most intriguing parts of the house.

《日本語》

  1. この屋根裏は、地元の人々の決意を物語っています。彼らは厳しい冬、限られた土地、乏しい食料資源に耐えられるように設計・建設しました。
  2. より多くのスペースを作るために、彼らは山のような三角形を採用しました。これで屋根は何もサポートなしで自立することができます。
  3. これは合掌造りの屋根と呼ばれていますが、ここでは上部が少し異なります。丸太は完全に接合されていませんが、交差してより強くしています。
  4. 彼らは屋根の角度(約60度)は計算からではありません。強度と作業スペースを得るために習得しました。
  5. 電気がない時代、彼らは自然光と空気の流れを最大限に利用するために窓を慎重に配置しました。これが切妻屋根を取り入れた理由の1つです。
  6. 切妻屋根で、屋根裏の床は無駄のない完全な利用可能なスペースになりました。
  7. 空気の流れを最適化するために、家は南北を向いており、同じ方向に吹く谷風を利用しています。
  8. 外を見ると、すべての家が同じ向きに並んでいます。一部の人々は、それらが一緒に移動するマンモスの群れや幌馬車に似ていると言います。
  9. 屋根裏の木材はロープと小さな木の枝で結ばれています。この緩やかながらも頑丈な結束により、構造体が柔軟になり、風や積雪の力を分散させます。
  10. お金を節約するために、地元の人々は釘の使用を避けました。代わりに、彼らは地元で調達した柔らかい木で木材を結びつけ、それは乾燥すると締まって強度を増します。
  11. 暖房効率と煙を考慮し、煙突はなく煙は屋根裏に上がり茅葺き屋根を通してゆっくりと外に抜けます。
  12. 煙と熱は屋根裏に留まり、内部を乾燥させ虫や腐敗を防ぎ、建物の寿命を延ばします。
  13. 屋根の隙間から抜ける熱は、積もった雪を溶かし、自然に滑り落ちやすくします。これにより、除雪作業の手間が省けます。
  14. 煙、つまり煤は、様々な木の表面に黒い層を作り、独特の古びた外観を与えます。これらの煤で汚れた木材は、芸術的で価値のあるものと見なされ、高額で取引されることもあります。
  15. 合掌造りの家は、主に地上階と大きな三角屋根の2つで構成されています。屋根は地上階に完全に固定されているわけではなく、基本的にその上に載っているだけです。
  16. 屋根は、木の梁の先端が接合する鋭利な一点の接合部で家に繋がっています。この構成は面と面の接合部より風の力を分散させ地上階への被害を軽減します。
  17. 構造的に見れば、この一点接合は風の力を吸収して分散させ、地上階への被害を最小限に抑えます。
  18. 地震時でも、地上階は屋根への揺れを軽減し、合掌造りが耐震性に優れていると言われています。
  19. 家と屋根は造りが異なります。熟練した大工が地上階を丁寧に作り上げる一方で、屋根は「結 (Yui)」と呼ばれる地元の村民による互助組合によって建てられています。
  20. 地上階は精巧に作られ、屋根は粗い作りですが、多くの訪問客は屋根と屋根裏が一番興味深い部分と見ています。

9 合掌造り屋根裏(養蚕の名残)

“Gassho-zukuri Attic (Remnants of Silkworm Farming)”

9.1 基本情報

ここではインバウンドと一緒に屋根裏を見る際の養蚕業の観点で押さえておきたい基本ポイントを10項目(日英)でご紹介します。屋根裏では多くの人が建物に注意が奪われますので、養蚕に関する長い説明は不要ですが、そもそも養蚕業や生き物としての蚕(かいこ)の知識がないと陳列された道具の意味もよくわからないので、より興味をそそる親しみやすいネタをベースに纏めてみましたので、その場で使えそうなポイントやフレーズがあればご活用ください。英語サンプルは前半(1-5)(ウェールズ男性話者)と後半(6-10)(英国女性話者)の2ファイルに分けました。👄下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語ポイント》

  1. 少ない農業収入をカバーする貴重な現金収入をもたらす蚕をここではお蚕様と敬称をつけて呼び大切にしてきたが、それは与えられるもの全てを自然の恩恵として感謝、崇拝してきた地元の精神性を反映している。
  2. 生糸生産は卵から蚕が繭になるまで飼育する養蚕業と繭から生糸を製造する製糸業に大きく分けられるがこの屋根裏では前者の工程を請け負っていてその為の作業道具が展示されている。
  3. 蚕は卵から孵化し、桑の葉を食べ、成熟して繭を作り、50日間という短い一生を終えるが、その名残を、パネルやさまざまな道具の展示で見ることができる。
  4. 絹の品質は蚕の健康状態に大きく影響されるため、蚕は非常に繊細でデリケートなので、屋根裏部屋は適切な桑の葉の量、温度、湿度を保つために24時間注意を払う必要があった。
  5. 蚕は卵、幼虫、蛹、成虫の4段階で完全変態する。 成虫になる前に4回脱皮し、繭を作ってサナギになった後、成虫になる前に繭は次の製糸業者に出荷される。
  6. 繭は蒸気の熱で乾燥され、一定期間保管された後、熱湯で解かれ、1つの繭から約1kmの長さの絹糸に生まれ変わる。
  7. 蚕は生まれてから繭を作るまで体重は約一万倍、絹糸を吐き出す絹糸腺は10万倍以上とサイズも形態もドラマチックに変化するので、映画の怪獣のモデルにもなった。
  8. 蚕の上に登る習性を利用して2つの特殊な道具が作られた。蚕が登れる穴のある網は糞が網の下に分離され、小さな仕切りがある格子状の板はそれが繭を紡ぐための誘いとなり、労力をかけず綺麗に並んだ繭を入手できる。
  9. オスの蚕はメスよりも絹の品質が高く、生産量もメスの2割ほど多いが、階級制の武士の時代でも、メスの蚕がそれを理由に避けられていたという記録はない。
  10. 養蚕業は衰退したが、蚕の飼育は多くの人が主に学校で経験していて、特に蚕が桑の葉を貪り食う音は小雨の音や波の音を遠くで聞くような記憶に残るもので、それを聞いた後何人かの子供は食事を静かに食べた。

《英訳例》

  1. Silkworms, which provided valuable supplementary income to the modest farm earnings, were respectfully called ‘o-kaiko-sama’ (meaning ‘Mr./Mrs. Silkworm’), reflecting the local mentality of gratitude and reverence for everything nature provides.
  2. Raw silk production can be divided into two main stages: sericulture, where silkworms are raised from eggs until they form cocoons, with tools for this process displayed here, and spinning, where raw silk is extracted from the cocoons.
  3. During their short 50-day life, silkworms hatch from eggs, feed on mulberry leaves, and mature to form cocoons, the remnants of which visitors can see through displays of panels and various tools.
  4. Since the quality of silk was greatly affected by the health of silkworms, the attic required 24-hour attention to maintain the right amount of mulberry leaves, temperature, and humidity, as silkworms were extremely sensitive and delicate.
  5. The silkworm undergoes complete metamorphosis in four stages: egg, larva, pupa, and adult. After molting four times and forming a cocoon to become a pupa before reaching adulthood, the cocoon is shipped to the next silk manufacturer.
  6. After the cocoons are dried with steam heat and stored for a certain period, they are unraveled in boiling water and transformed into silk yarn, with each cocoon producing nearly one kilometer of thread.
  7. Silkworms undergo such dramatic changes in size and form from birth to cocoon-making that they have inspired monster designs in movies. Their weight increases by about 10,000 times, and their silk glands, which produce the silk threads, grow more than 100,000 times.
  8. Utilizing the silkworms’ natural tendency to climb, two special devices were invented: a net with holes that allows them to climb through, separating their droppings below, and lattice-shaped boards that encourage them to move up into small compartments to spin their cocoons, resulting in neatly aligned cocoons without manual labor.
  9. Male silkworms produce higher-quality silk and about 20% more than females, but there seems to be no records showing that female silkworms were avoided due to this disadvantage, even during the class-based Samurai period.
  10. Although the sericulture industry has declined, many people experienced raising silkworms, mainly at school, and vividly remember the sound of silkworms devouring mulberry leaves—much like the sound of light rain or distant waves. Some children even ate their meals quietly after hearing it.
英語音声:前半(1-5)(ウェールズ男性話者)
英語音声:後半(6-10)(英国女性話者)

9.2 口頭用簡略説明

ここではお相手との会話の合間や歩きながら使える様に上記基本情報の10項目を口頭説明用の簡略文に置き換えています。日本語の主旨は基本情報のままなので、ここでは英語>日本語の順で置いています。英語音声は各文短いので(米国少女話者)1ファイルです。

  1. Silkworms were a source of income here and were respected so much that people called them “Mr. and Mrs. Silkworm.” This reflected the local mindset of gratitude toward nature.
  2. Making silk has two main steps:sericulture of raising silkworms and spinning of silk thread. You can see the tools used for raising silkworms here.
  3. Silkworms live for only about 50 days. They hatch from eggs, eat mulberry leaves, and spin cocoons. Displays showcasing the process of raising silkworms are available here.
  4. People had to watch over them 24/7 to get good silk. Silkworms are very picky and require precise amounts of food, the right temperature, and controlled humidity.
  5. Silkworms change a lot! They start as eggs, then become worms, then make cocoons. Before becoming moths, the cocoons are sent to factories to make silk thread.
  6. The cocoons are dried and stored. Then, they’re boiled to unravel the silk thread. Each cocoon can make almost a kilometer of thread!
  7. Silkworms grow huge enough to have inspired movie monsters! They get about 10,000 times heavier and their silk glands grow even more.
  8. Silkworms tend to climb. People used special nets separating their droppings below and lattice boards to help them climb and make their cocoons neatly without manual labor.
  9. Male silkworms produce more silk of higher quality, but people didn’t seem to mind raising females, even during the class-based Samurai era.
  10. Even after the sericulture industry declined, many experienced raising silkworms in school. They remember the sound of silkworms eating mulberry leaves—it sounded like rain, which made some kids quiet when eating!
米国少女話者

《日本語》

  1. カイコは、この地域の人々にとって収入源であり、とても大切にされていたため、「おかいこさま」と呼ばれていました。これは、自然への感謝の気持ちを表す地元の考え方でした。
  2. 絹を作るには、大きく分けて2つの工程があります。カイコを育てる養蚕と、糸を紡ぐ製糸です。ここでは、カイコを育てるための道具を見ることができます。
  3. カイコは約50日しか生きません。卵から孵化し、桑の葉を食べ、繭を作ります。カイコを育てる過程を紹介する展示があります。
  4. 良質な絹を得るためには、24時間体制でカイコを見守る必要がありました。カイコはとても繊細で、餌の量、温度、湿度を厳密に管理する必要があります。
  5. カイコは大きく変化します!卵から幼虫になり、繭を作ります。蛾になる前に繭は工場に送られ、絹糸に加工されます。
  6. 繭は乾燥させて保管されます。その後、茹でられて糸を解きます。1つの繭から約1キロメートルの糸が取れます!
  7. カイコは、映画のモンスターを思わせるほど大きく成長します!体重は約1万倍になり、絹糸を作るための絹糸腺はさらに大きく成長します。
  8. カイコは登る習性があります。人々は、糞を下に落とすための特別なネットと、きれいに繭を作るための格子状の板を使って、カイコが登りやすくしました。
  9. オスのカイコは、より高品質な絹を多く生産しますが、武士階級の時代でも、メスを育てることに抵抗はなかったようです。
  10. 養蚕業が衰退した後も、多くの人が学校でカイコを育てた経験があります。彼らが覚えているのはカイコが桑の葉を食べる音が雨の音に似ていることで、それである子どもは食べる時には静かになりました。

9.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?

Q1 この格子状の板(まぶし)はなんですか?

“What is this lattice-like board (mabushi)?”

英語の雑談力とその為の日常用語を身に付ける為のおふざけストーリです。かなり長いのでお気に入りのワンフレーズがあれば現場でも試してみる、そんな軽いノリでご利用ください。全12文は前半の真面目パート(1-7)と後半のおふざけパート(8-12)の2ファイル構成になっています。👄下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語》

  1. これはまぶしといって、蚕が自分の繭を作る為の細かい枠を木か藁を編んで作ったものです。
  2. 蚕は平らな何もない場所では繭を作れないので、丁度人間が足場を組んで、建物を作るように、繭を作る為の足場が必要なのです。
  3. 蚕は上に登る性質があるので、こ枠を蚕に被せておけば、自分達で個々の枠まで登って入ってそこで繭を作るのです。
  4. でも、出来上がった繭を傷めず、その枠から取り出すのは、手間と時間がかかって大変なので、新しい装置も生まれました。
  5. それは観覧車の様に縦に回転するタイプのもので、蚕の群れの中にそれを立てておけば、蚕の天性で最も高い位置にあるスペースまで登ってそこで繭を作るのです。
  6. 蚕が入った上部のスペースは当然重くなるので、その重みで観覧車が回る様に最も下になり、変わりに空っぽの下のスペースが最上部になります。
  7. 同じロジックで他の蚕は高い位置にあるスペースを順々に埋めそして同じ様に回転し、出来上がるのが、全ての空間が綺麗に埋まって並んだ繭の箱詰めで、手間なしなんです。
  8. それは素晴らしい発想ですが、でも、なんとなくそこに、人間と変わらない性質を見て、なんとなく寂しく感じるのは私だけでしょうか?
  9. 蚕に限らず、人間だって上昇志向の性質があって目の前にその対象物があれば登ってそこで素晴らしく居心地のよい繭の様な家を作って住みたいてすよね。
  10. でも作った家の住宅ローンの重みで段々ワーキングプアになり時々、社会の底辺に落ちた気分にもなりますよね。
  11. おまけに一生懸命作った快適な繭の様な家はに自分は住めず誰かに奪われる可能性だってあるかもしれません、ーまさに蚕に同じように。
  12. 現在増加中の熟年離婚する多くの旦那様のこんなボヤキがしばしば聞こえます。「私の快適な繭(コックーン)の様な家が大君(タイクーン)の様な妻に奪われそう!」って。

《英語》

  1. This net, called a mabushi, is a device made of wood or woven straw, with many small spaces in its frame for silkworms to spin their cocoons.
  2. Silkworms cannot make cocoons on a flat, empty surface, so they need the mabushi as a scaffold, similar to how humans use scaffolding when building.
  3. Silkworms have a natural tendency to climb, so when the frame is placed above them, they will climb into the individual small compartments on their own and make their cocoons there.
  4. However, removing the finished cocoons from their compartments without damaging them is laborious and time-consuming, so a new device was developed
  5. It’s a new type that rotates vertically, like a Ferris wheel. When placed in the middle of a group of silkworms, they naturally climb up and enter the higher compartments to spin their cocoons.
  6. The top compartments, filled with silkworms, naturally become heavier, causing them to rotate downward like a Ferris wheel, while the empty compartments at the bottom rotate up to the top.
  7. By the same logic, the other silkworms fill the higher compartments one by one, causing the same rotation and resulting in a box of cocoons, with all the spaces neatly filled and aligned—without any manual labor.
  8. That’s a wonderful idea, but am I the only one who somehow sees a similarity to human nature and feels a bit sad?
  9. Like silkworms, humans also have an upward tendency. When something is placed before us, we feel the urge to climb up and create a comfortable, cocoon-like home to live in.
  10. But with the weight of the mortgage on the house we’ve built, we may gradually feel like we’re becoming the working poor, and at times, as if we’ve fallen to the bottom of society.
  11. Additionally, in the comforting, cocoon-like home we worked so hard to build, we may not even be able to live, and someone else might take it away from us,—just like what happens with silkworms.
  12. We often hear of more and more older husbands at a ripe age going through divorce, blurting out things like this: ‘My comfortable, cocoon-like home is about to be taken away by my tycoon-like wife!
英語音声:前半:真面目パート(1-7):英国男性話者
英語音声:後半:おふざけパート(8-12):米国男性話者

10 城跡&高台展望台

“Castle Ruins & Observatory”

10.1 基本情報

ここでは荻町城跡と高台展望台について押さえておきたい基本ポイントを10項目(日英)でご紹介します。インバウンドに概要をご説明するケースと実際に現地で風景を一緒に見ながら説明するケースを想定して纏めましたのでお相手の状況に合わせて、使えそうなポイントやフレーズがあればご活用ください。英語サンプルは前半(1-5)(米国女性話者)と後半(6-10)(米国男性話者)の2ファイルに分けました。👄下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語のポイント》

  1. 白川郷の南の高台にある城跡と近くの展望台からは 白川郷 全体を俯瞰して眺めることができるおすすめスポットでシャトルバスでも徒歩でも上がれる。
  2. その高台から見下ろすと真ん中に大通りがありその周りに多くの合掌造りが美しく並び妻側 すなわち 合掌造りの窓のある側面が全て 南北に向かっているのがわかる。
  3. この集落は南北に細長い 三日月形の谷にあり、川に沿って風が常時南北に流れるため、この配置により窓の風通しが良くなる効果が得られる。
  4. 同時に南北の風は強風になる事も多く、その強風を受ける面積を少なくするため、面積の少ない妻側を向ける事で、風によるダメージを少なくしている。
  5. またこれは 太陽が東西に進む方向も考慮されていて、この向きで日照時間すなわち窓からの採光も最大限確保でき村全体が合理的に作り上げられたことが分かる。
  6. 荻町城は、権威を誇示するために築かれた多くの日本の城とは異なり、丘の上に築かれ、三方を天然の堀として急斜面を利用し、実用的な目的のために規模を最小限に抑えており、合掌造りの様な合理的な精神性を見せている。
  7. この城は最も小さい城のひとつで、郭はひとつしかないが、この地域の重要な交通路を見下ろすことができ、近隣地域からの動きを監視するのに理想的な見晴らしの良い場所であり、武士の時代の見張り番を想起させる。
  8. かつては2,000軒近くあった合掌造りの家屋も、近代化や再開発によってほとんどが失われ、現在では100軒ほどしか残っていない。ここでしか見ることができない”おとぎ話の小人の家か神話の舞台の如く。
  9. この展望台の高台では写真撮影やお土産屋、そしてこの絶景が見下ろせるレストランで豪華な気分を味わえ、すぐ隣の城跡ではホメロスのような詩人の静かな気分も味わえる。
  10. この視点から見ると、地球温暖化や景気後退の影響(降雪量の減少や養蚕業への依存からの脱却)を反映して、屋根の角度が異なる家もあることがわかる。他方地理的トポロジーによる風の流れは変わらない。

《英訳例》

  1. On high ground in the south of Shirakawa-go, the castle ruins and observation deck offer a recommended spot for a bird’s-eye view of the entire area, accessible by shuttle bus or on foot.
  2. Looking down from there, you can see the main street in the middle, with many gassho-zukuri houses beautifully lined up around it, their gable ends—sides with windows—all facing north-south.
  3. This village is located in a long, narrow, crescent-shaped valley running from north to south, with the wind consistently flowing along the river in the same direction, which improves window ventilation.
  4. At the same time, the north-south winds can often be so strong and damaging that the gable ends, having the least surface area, are oriented in the same direction to reduce wind damage.
  5. This window orientation considers the sun’s movement, allowing plenty of sunlight and showcasing the village’s practical design.
  6. Unlike many Japanese castles built to demonstrate authority, Ogimachi Castle was constructed on a hill, utilizing the steep slopes on three sides as natural moats and keeping its size minimal for practical purposes, showcasing the same rational mentality seen in gassho-zukuri.
  7. The castle is one of the smallest, with only a single enclosure, but it overlooks a key transportation route in the area, making it an ideal vantage point for monitoring movement from neighboring regions and evoking the feeling of a sentry in the samurai era.
  8. There used to be nearly 2,000 gassho-zukuri houses, but most were lost to modernization, including dam construction and redevelopment, leaving only about a hundred today—resembling dwarf houses from a fairy tale or mythical stages that can only be found here.
  9. On the heights of this observatory, you can enjoy the luxury feeling of photography, souvenir shops, and a restaurant overlooking this spectacular view, and the tranqil feeling of a poet like Homer at the ruins of the castle right next door.
  10. From this vantage point, you can see that some houses have different roof angles, reflecting the influence of global warming and economic downturn—less snowfall and a shift away from reliance on sericulture—while the unchanged wind flow shaped by the geographic topology remains constant.
英語音声:前半(1-5)(米国女性話者)
英語音声:後半(6-10)(米国男性話者)

10.2 口頭用簡略説明

ここではお相手との会話の合間や歩きながら使える様に上記基本情報の10項目を口頭説明用の簡略文に置き換えています。日本語の主旨は基本情報のままなので、ここでは英語>日本語の順で置いています。英語音声は各文短いので(オーストラリア女性話者)1ファイルです。

《英語》

  1. You can see the whole village from the castle ruins or observation deck, both great spots to visit. You can take the shuttle bus or walk up.
  2. Looking down, you’ll see houses along the main street with gassho-style roofs, all their gable ends facing north-south.
  3. The village is in a long, narrow valley. The wind always blows from north to south, providing good ventilation for the houses.
  4. Since the winds can be strong and damaging, the houses are oriented to expose the smallest surface area to protect them.
  5. This window orientation considers the sun’s movement, allowing plenty of sunlight and showcasing the village’s practical design.
  6. Unlike many Japanese castles built to symbolize authority, Ogimachi Castle was designed rationally, like gassho-zukuri, for practical purposes. It uses the hillside for defense.
  7. The small castle, with only one enclosure, is a perfect spot to watch people passing through. It feels like a sentry in a lookout tower from the samurai era.
  8. Nearly 2,000 gassho-zukuri houses were lost to modernization, but the remaining ones, resembling fairy-tale cottages or mythical stages, can only be found here.
  9. At this observatory, you can enjoy a luxurious experience—take stunning photos, dine with a view, and feel a poet’s tranquility at the nearby castle ruins.
  10. From this vantage point, you can see some different roof angles, reflecting the impact of climate change and economic downturn. However, the wind pattern remains unchanged.
オーストラリア女性話者

《日本語》

  1. 城の跡や展望台から村全体を見ることができます。どちらも訪れるのに素晴らしいスポットです。シャトルバスで行くか、徒歩で登ることができます。
  2. 見下ろすと、メインストリートに沿って並んだ合掌造りの家々が見えます。それらの家の妻壁はすべて南北を向いています。
  3. 村は長く狭い谷にあります。風は常に北から南へ吹き、家々の通気を良くします。
  4. 風が強くて破壊的な場合があるため、家々は最小の面積を風にさらすように向けられています。
  5. この窓の向きは太陽の動きを考慮しており、たっぷりと日光を取り入れ、村の実用的なデザインを際立たせています。
  6. 多くの日本の城が権威を象徴するために建てられるのとは異なり、大糸城は合掌造りと同様に実用的な目的のために合理的に設計されています。城は防御のために丘陵地を利用しています。
  7. 小さな城は一つの囲いしかなく、通り過ぎる人々を観察するのに絶好の場所です。それは、武士時代の見張り塔のように感じられます。
  8. 近代化により約2,000軒の合掌造りの家が失われましたが、残りの家々はおとぎ話の小屋や神話の舞台のようで、ここにしか見られません。
  9. この展望台では贅沢な体験を楽しめます—素晴らしい写真を撮り、景色を楽しみながら食事をし、近くの城の跡で詩人のような静けさを感じることができます。
  10. この位置からは、気候変動と経済の低迷の影響を反映した異なる屋根の角度を見ることができます。しかし、風の流れは変わりません。

10.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?

Q1 この景色の何故にこんなに惹かれるれるんでしょうか?

“Why are we so drawn to this landscape?”

全12文の前半は説明にも使える真面目パート(1-6)、後半は雑談力upの為のおふざけパート(7-12)で2ファイル構成になっています。かなり長いのでお気に入りのワンフレーズがあれば現場でも試してみる、そんな軽いノリでご利用ください。今回は環境用語、屋根用語を多めに織り込んでいます。👄下記表現の習得用音声ツールをご利用の際はこちらへ!

《日本語》

  1. この高台は白川郷の中でも非常に人気のある場所で、すべての観光サイトで必見スポットとして紹介されています。
  2. ご存知の通り、それほど高い場所からの眺めではありませんが、なぜか懐かしい雰囲気があり、心が安らぎます。
  3. 多くの観光客にとって、そこは童話の中の小人の家や神々に見守られた神話の世界を連想させます。
  4. もちろん遠くから見ると平和な風景ですが、そこに住む人々は厳しい現実と向き合っています。
  5. 例えば、合掌造りの屋根は維持費がかかるため、普通の屋根の家が増えています。
  6. 昔は、大雪に耐えるために屋根の角度を60度に傾ける必要がありましたが、降雪量が減ったため、より緩やかな角度でも耐えられるようになりました。
  7. 地球温暖化を視覚的に確認できる場所が世界にはありますが、この高台もその一つかもしれません。
  8. 屋根の角度の変化を追跡することで、白川郷は地球温暖化の監視役となれるかもしれません。
  9. 屋根の角度だけでなく、茅葺き屋根は瓦屋根や板屋根よりも熱に敏感なため、夏の熱波のセンサーとしても利用できます。
  10. なので白川郷を世界遺産として地球温暖化サミットの開催地としてアピールすることができます。
  11. そして、標高約600メートルの白川郷が海面上昇によって水没すれば、それはほぼ間違いなく世界の終焉を意味します。
  12. その時までここで徹底的な測定を行うことができます。素晴らしい宣伝文句だと思いませんか?

《英語》

  1. This high point is a very popular spot in Shirakawa-go and is featured as a must-see location on all tourist sites.
  2. As you know, it’s not such a high-altitude view, but for some reason, there’s a nostalgic atmosphere that makes us feel at ease.
  3. For many visitors, it evokes the image of a fairy tale dwarf’s house or a mythical stage watched over by gods.
  4. Of course, even if the landscape looks peaceful from a distance, the people who live there face various harsh realities.
  5. For example, gassho-style roofs are costly to maintain, so more houses are being built with conventional roofs.
  6. In the past, the steep 60-degree roof angle was essential to withstand heavy snowfall, but with decreasing snowfall, gentler angles have become viable.
  7. There are places in the world where people can visually confirm global warming, and this viewpoint may be one of them.
  8. By tracking changes in roof angles over time, Shirakawa-go could serve as a watchdog for monitoring global warming.
  9. Not only the roof angle, the thatch roof can be used as a sensor for summer heat waves, because it is more sensitive to heat than tiled or singled roofs.
  10. So, we could promote Shirakawa-go, a World Heritage site, as a venue for a global warming summit.
  11. And if rising sea levels ever submerge Shirakawa-go, at an altitude of about 600 meters, it would almost certainly signal the end of the world.
  12. We can conduct thorough measurements here right up until that point. Don’t you think that’s a wonderful advertising catchphrase?
前半:真面目パート(1-6):インド女性話者
後半:おふざけパート(7-12):英国男性話者

御礼🔶あとがき

お忙しい中、今回も最後までご覧いただき大変ありがとうございました。今回テーマ含め今後も定期的にブラッシュアップして参りますので、引き続きご参照のほど宜しくお願い致します。🔶Gold🔶v.6b.6b.2b

  1. 0. 本ブログの基本構成
  2. 1. 押さえておきたい基本用語
    1. 1.1 基本用語(日常会話レベル)
    2. 1.2 関連用語(愛好家レベル)
    3. 1.3 《白川郷》特有用語
  3. 2.白川郷(全体)
    1. 2.1 基本情報
    2. 2.2 口頭用簡略説明
    3. 2.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 どうしてこんな村ができたのですか?
  4. 3.合掌造り(全般)
    1. 3.1 基本情報
    2. 3.2 口頭用簡略説明
    3. 3.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 何故、合掌造りと呼ばれるのですか ?
  5. 4 公開中の家屋
    1. 4.1 基本情報
    2. 4.2 口頭用簡略説明
    3. 4.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 合掌造りは外観が同じ様に中も同じなんですか?
  6. 5 囲炉裏
    1. 5.1 基本情報
    2. 5.2 口頭用簡略説明
    3. 5.2 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 ここで料理をするんですか?
  7. 6 合掌造り一階(生活空間)
    1. 6.1 基本情報
    2. 6.2 口頭用簡略説明
    3. 6.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 ここでは何人位暮らしていたのですか?
  8. 7 合掌造り屋根裏(仕事空間)
    1. 7.1 基本情報
    2. 7.2 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 この屋根裏は物置として使っていたのですか?
  9. 8 合掌造り屋根裏(建築空間)
    1. 8.1 基本情報
    2. 8.2 口頭用簡略説明
  10. 9 合掌造り屋根裏(養蚕の名残)
    1. 9.1 基本情報
    2. 9.2 口頭用簡略説明
    3. 9.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 この格子状の板(まぶし)はなんですか?
  11. 10 城跡&高台展望台
    1. 10.1 基本情報
    2. 10.2 口頭用簡略説明
    3. 10.3 インバウンドの視点:笑いも取れるかも?
      1. Q1 この景色の何故にこんなに惹かれるれるんでしょうか?
      2. 御礼🔶あとがき
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