これ何?数の子(かずのこ)herring roe!ポリポリ食感で?ネイティブ誘う簡単英語@通訳ガイド解説

日本の食

本ブログは観光業、企業接待、留学生対応等で英語案内が必要ながら、多忙で準備に時間をかけられない方々の為にすぐに使える情報を分かりやすく解説しています。👉『これは何?』シリーズでは一般的な訪日外国人に興味のない情報(地名、名前、年代、専門用語等)は極力抑えて、相手の関心に合わせた英語説明力アップを目指していますので、詳細で高度な表現をお求めの方は各種公式or専門サイトをご参照下さい。

今回は商談で訪日中の重要顧客とショッピングモールを歩いている時に生鮮コーナーの「数の子」を見て一体何かを聞かれ、その僅かの間にできるだけ腑に落ちる回答をしたいシチュエーションです。

 一般的に多くの訪日外国人は『食べ物』『アート』『建築(匠)』『ファッション』『日本人』に高い関心があると言われますので、それらの視点に立って、より口頭で短く、わかりやすくお伝えして、ぜひ、「数の子」を体験してみたい(試してみたい)と思わせたいですよね。

0. 【ご参考】事前確認用

数の子(かずのこ)は”herring roe”と言うことが可能ですが、事前に発音確認されたい方は”herring roe”の英語音声ご参照ください。(インド男性話者、オーストラリア女性話者、英国男性話者、米国女性話者の4話者の順です。)

“herring roe”:インド男性話者、オーストラリア女性話者、英国男性話者、米国女性話者

1. この一言で腑に落ちる?

 このパートのいずれかの文章のワンフレーズでご納得いただけたらラッキーですね。もしだめなようでしたら、次のパートもお試しください。いつも通り、日本語で言えないことは英語でも言えませんので、日本語>英語順でご紹介します。

1.1 ポリポリ食感が魅力?

  • これは数の子(かずのこ)と言って、ニシンの魚卵とニシンの卵巣を塩漬けや乾燥などの加工を施したもので、ポリポリとした特徴的な食感が楽しめます。
  • This is kazunoko, a processed food made by salting or drying herring roe and ovaries, known for its unique crunchy texture.
    • 👉まずはオーソドックスな主特徴のご紹介パターンです。特にポリポリ感は多くのインバウンドが好みます。
インド男性話者

1.2 キャビアに匹敵する高級食品?

  • チョウザメの卵を塩漬けにしたキャビアのように、数の子はニシンの卵を塩漬けにした珍味として、日本ではお正月の食卓を彩る縁起物として親しまれています。
  • Like caviar made from salted sturgeon eggs, kazunoko is a delicacy made from salted herring roe and is cherished in Japan as a good-luck food that adorns the New Year’s table.
    • 👉次はイメージしやすい海外著名商品に例えて誘うパターンで。
オーストラリア女性話者

1.3 魚卵なのにコレステロール抑える?

  • 一般的に、卵はコレステロールが多いと言われますが、ニシンの卵である数の子は、コレステロールが気になる方にも人気の食材です。
  • Eggs are generally considered high in cholesterol, but herring roe, or kazunoko, is a popular choice even for those mindful of their cholesterol intake.
    • 👉これも定番の栄養メリットで誘うパターン。EPAやDHAの専門用語は控えます。
米国女性話者

2.次の補足でご納得?

 残念ながら前パートで外した場合のフォローセリフ、いつも通りインバウンド視点を踏まえ関心別に置いてみました。ただ全体的にかなり長くなってしまいましたので、お気に入りのフレーズあれば現場でも試してみる、そんな軽いノリでご利用ください。

2.1 建築/匠(たくみ)系

ニシン自ら作る匠の珍味?

  • 昆布に数の子がくっついた珍味がありますが、これは料理で作るのでなく、生け簀に昆布を吊るして産卵期のニシンを泳がせ、昆布に産み付けさせる匠の技なのです。ニシン自ら作った珍味に興味ありませんか?
  • There is a delicacy of herring roe attached to kelp, but it is not prepared through cooking. Instead, it is created by a masterful technique where kelp is suspended in a fish tank, and spawning herring are allowed to swim and lay their eggs on the kelp. Wouldn’t you be intrigued by a delicacy made by the herring themselves?
    • 👉今回は人の匠でなくニシンの匠で釣って見ます。
英国男性話者

2.2 ファッション系

オリーブオイルでオシャレなパーティーに?

  • 数の子は魚卵なので一般的にワインには合いませんが、オリーブオイルにハーブと漬けると洋風の味付けなので、オシャレなパーティーにも似合う珍味になりますよ!
  • Kazunoko is fish roe and generally doesn’t pair well with wine, but when marinated in olive oil and herbs, it acquires a Western-style flavor that makes it a delicacy perfect for a stylish party!
  • 👉オシャレなパーティーで釣れると良いですが。
米国女性話者

2.3 アート系

耳で味わう珍しい食体験?

  • 日本の伝説的なグルメの陶芸家は「数の子は音を食うもの」と表現していて、自分のかずのこを噛み音を聞きながら耳で味わう珍しい食体験ができますが、気を付けないと食べ終わって、舌で味わう事を忘れて損をした気分になりますよ。
  • A legendary Japanese gourmet potter once described kazunoko as “eating sound.” It offers a rare culinary experience where you can savor the sound while chewing. But be careful—if you get too caught up in listening, you might forget to fully taste it with your tongue and feel like you’ve missed out!
    • 👉魯山人の有名な逸話からですが、固有名詞は極力控えます。
米国男性話者

2.4 フード系

🍲口内で炸裂する食感、通ならわかるかも?

  • 訪日外国人の中には生でも乾物でも硬いだけの魚卵で美味しくないと言う人も言いますが、口の中で魚卵がプチプチ弾け炸裂するクセになる食感、貴方なら分かるかも!
  • Some foreign visitors to Japan say that fish roe, whether fresh or dried, is just hard and tasteless. But you might be able to appreciate the addictive sensation of the roe popping and bursting in your mouth!
    • 👉味をdeepに描写するパターンで。
インド女性話者

🍲塩味と醤油味どちらがお好き?

  • 数の子は一般的に塩味ですが、有名な郷土料理ではしょうゆベースの味つけと数の子のコリコリ食感と昆布の糸を引く粘りが特徴で、ご飯や日本酒にピッタリです。
  • Kazunoko is typically enjoyed with a salty flavor, but a famous local dish features a soy sauce-based seasoning, the crunchy texture of herring roe, and the sticky consistency of kelp, making it a perfect pairing with rice or sake.
    • 👉松前漬けの固有名詞を使わず味付けで誘ってみます。
英国男性話者

2.5 日本人系

🍲子孫繁栄の象徴だけど少し哀しい?

  • 日本人は古代より食べ物に深い意味を込める伝統があり、数の子は子孫繁栄を象徴するため、お正月の料理には必須の一品となり、この伝統はずっと守られていますが、日本の人口減少トレンドは止まらないのです。
  • Since ancient times, the Japanese have held a tradition of imbuing food with deep meaning and wishes. Herring roe, with its numerous eggs, symbolizes the prosperity of offspring and has become an essential part of New Year’s dishes. This tradition has been preserved for generations, yet Japan’s population decline continues unabated.
  • 👉いつもの日本人の可笑しさ、哀しさで誘う狙いです。また、英語では個々の卵を’egg’、塊を’roe’と使い分けますのでその表現も使える様になります。
オーストラリア女性話者

御礼&後書き

お忙しい中、今回も最後までご覧いただき大変ありがとうございました。今回テーマ含め今後も定期的にブラッシュアップして参りますので、引き続きご参照のほど宜しくお願い致します。🔶Gold🔶v.3b.3b.1a

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