本ブログではインバウンド(訪日外国人)ビジネスだけでなく企業接待や留学生対応等で英語説明が必要ながら多忙で情報収集に中々時間をかけられない方々の為にすぐに使える情報をわかりやすく解説しています。👉今回は着物の知識がないインバウンドへ《加賀友禅》を極力専門用語を使わず簡単に英語説明をする為に身に着けておきたい基本知識の演習用ブログです。
本テーマは本編ブログ『加賀友禅の腑に落ちる英語説明』の『1基本知識』パートの派生ブログ『英語説明用演習音声ツール』ですが、今回は上級級者用(日⇔英の双方向対応が必要な方)向けツールです。本編ブログは上記↑リンクよりご参照ください。
前書き:『演習音声ツール』について
このブログでは下記4タイプ(A〜D)、合計14モデルの音声合成音を使った英語案内の為の演習ツールをご用意していますが、今回はA&Bの計8モデルが置かれてますので、ご自分の好みと必要度に合わせて目次からピンポイントでお試しください。各パートの冒頭に《Glossaries:用語集》もあります。👉ツールについて詳細確認されたい場合は別途『演習ツール』ご参照できます。
- A 『日本語』から”英語”
- A1:基本/A2:口頭即訳/A3:逐次通訳/A4:同時通訳
- B ”英語”から『日本語』
- B1:基本/B2:口頭即訳/B3:逐次通訳/B4:同時通訳
- C ”英語”で質問と回答
- C1:基本/C2:口頭即訳
- D 『日本語』から”英語”簡易版
- D1:基本/D2:口頭即訳/D3:復唱/D4:低速確認
1.基本情報:『加賀友禅』説明前の背景知識として
まずはいつも通り、基本情報の演習パートですが、本編ブログは元々説明用の文章ではないので、日本語だけ説明調に修正しました。いつも通りGlossareis 、本文と続きます。実際の演習の際はこの文章例にとらわれず、ポーズ時間内にポイントだけ使える事を優先します。それにより現場で使える自分に合った表現力が高められます。
Glossaries:用語集
いつも通り音声は❶日英の確認❷英語のチェック❸日から英訳の3タイプです。
kimono fabrics(着物の生地) be dyed only in simple colors(単純な色だけで染められる)fine color separation(細かな色分け)pictorial landscapes (絵のような風景) color-coding technique (色分け技法)imposters who spoke of one’s name(名前を語る偽者) be rampant(はびこる)gorgeous gold and silver foil(豪華な金銀箔) tie-dyeing and embroidery(絞り染めと刺繍)against the backdrop of 〜(〜を背景にした)to dislike showiness(派手さを嫌う)to draw the outline of〜(〜の輪郭を描く) thread-like thin lines of paste(糸の様に細い糊の線)to function like a breakwater(防波堤の様に機能する)to mix with neighboring colors(隣の色と混ざる) primary colors(原色) a subdued intermediate color(控えめな中間色)to avoid monotony(単調さを避ける) the “blurring” technique(ぼかし技法)be varied by shading(濃淡で変化させる) leaves eaten by insects(虫食いされた葉)
A 『日本語』から”英語”への置き換え
A1:基本モデル(音声:日英)
👉日本語と英訳文のセット全文を聴いて全体把握します。
A2:口頭即訳モデル(音声:日+ポーズ)
👉日本語の後の無音(ポーズ)の間にご自分の英訳が試せます。(A1の英語文がないタイプです。)
A3:逐次通訳モデル(音声:日)
👉日本語全文を最後まで聴いて(メモ可)、英訳が試せます。長めの日本語説明の後にインバウンドにわかりやすく簡潔に伝えるシチュエーションです。
A4:同時通訳モデル(音声:日:低速)
👉日本語から少し遅れてそのまま並走して英訳が試せます。約260文字/分(約85%低速)版
B ”英語”から『日本語』への置き換え
B1:基本モデル(音声:英日)
👉英文と和訳文のセット全文を聴いて全体把握します。(A1の逆パターンです。)
B2:口頭即訳モデル(音声:英+ポーズ)
👉英語の後の無音(ポーズ)の間に和訳ができます。(B1の日本語文がないタイプです。)
B3:逐次通訳モデル(音声:英)
👉英語全文を最後まで聞いて(メモ可)、和訳を試せます。インバウンドの長めの英語発言の後に日本人スタッフにわかりやすく簡潔に伝えるシチュエーションです。
B4:同時通訳モデル(音声:英:低速)
👉英語から少し遅れてそのまま並走して和訳できます。
原文:日本語
- 古来より着物の生地は技術的に単純な色彩でしかそめられず複雑な色表現は不可能でした。
- 約三百年前に微細に色分けが出来る技術が導入され、着物で絵画的な風景や抽象的デザインの表現が可能になりました。
- その色分けの技法とそれによる斬新なデザイン性を主導したのが「友禅斎」という職人で、その手法を使った着物に彼の名前「友禅」が広く使われるようになりました。
- 「友禅斎」は起業家で彼の友禅ブランドを京都と金沢で立ち上げましたが、元々は扇のデザイナーでした。
- 彼の革新的に美しい作品は大ヒットし、多くの彼の名「友禅」を語る偽者が横行しました。
- その為、彼について信頼性のある記録が殆ど残っておらず現在は伝説的な人物とみなされています。
- 友禅ブランドは日本各地へ広まり、特に個性的で対照的な京友禅と加賀友禅がトップブランドとなりました。
- 一般的に京友禅は抽象的デザインが多く、貴族文化を背景に豪華な金銀箔や刺繍が使われています。
- 対して金沢の加賀友禅は派手さを嫌う武士文化を反映して落ち着いたデザインが多く花鳥風月をベースにしています。
- 加賀友禅では金箔加工、絞り染め、刺繍の様な自然界に存在しない物の表現手法は殆ど使われません。
- 友禅技法は着物の上に糸の様に細い糊の線で絵の輪郭を書く手法で、高い技術力が要められます。
- その線が防波堤の様に機能し隣の色と混るのを防ぎ複雑な色彩の絵が表現できるようになりました。
- 写実性を増すため、加賀友禅では、原色でなく、加賀友禅5色と呼ばれる落ち着いた中間色をベースにしています。
- 単調さを避けるため、同じ色の箇所で濃淡で変化をつける「ぼかし」手法や意図的に虫が食った葉を描く手法が特徴です。
原文:英語
- Since ancient times, kimono fabrics have technically been dyed only in simple colors, making it impossible to express complex colors.
- About 300 years ago, technology was introduced that enabled fine color separation, making it possible to express pictorial landscapes and abstract designs on kimonos.
- The craftsman who led this color-coding technique and the novel designs that resulted from it was called “Yuzen-Sai,” and his name “Yuzen” came to be widely used for kimonos that used this technique.
- “Yuzen-Sai” was an entrepreneur who launched his Yuzen brand in Kyoto and Kanazawa, originally being a fan designer.
- His innovatively beautiful work was a huge hit, and many imposters who spoke of his name “Yuzen” were rampant.
- For this reason, there are few reliable records of him, and he is now considered a legendary figure.
- Yuzen brands spread throughout Japan, especially the unique and contrasting Kyoto Yuzen and Kaga Yuzen, which became the top brands.
- In general, Kyoto yuzen is often abstract designs with a lot of gorgeous gold and silver foil and embroidery against the backdrop of aristocratic culture.
- In contrast, Kanazawa’s Kaga yuzen, reflecting the samurai culture that disliked showiness, often has subdued designs based on flowers, birds, winds, and the moon.
- Kaga Yuzen rarely uses methods of expressing objects that do not exist in nature, such as gold leaf processing, tie-dyeing, and embroidery.
- The yuzen technique is a method of drawing the outline of a picture on a kimono with thread-like thin lines of paste, and requires a high level of technical skill.
- The lines function like a breakwater, preventing the colors from mixing with neighboring colors and making it possible to express complex colors in the painting.
- In order to increase realism, Kaga yuzen is based not on primary colors, but on a subdued intermediate color called the Kaga yuzen five colors.
- In order to avoid monotony, the “blurring” technique, in which the same color is varied by shading, and the technique of intentionally depicting leaves eaten by insects are also characteristic.
御礼🔶あとがき
お忙しい中、今回も最後までご覧いただき大変ありがとうございました。今回テーマ含め今後も定期的にブラッシュアップして参りますので、引き続きご参照のほど宜しくお願い致します。🔶Gold
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