本ブログは観光業、企業接待、留学生対応等で英語案内が必要ながら、多忙で準備に時間をかけられない方々の為にすぐに使える情報を分かりやすく解説しています。👉『これは何?』シリーズでは一般的な訪日外国人に興味のない情報(地名、名前、年代、専門用語等)は極力抑えて、相手の関心に合わせた英語説明力アップを目指していますので、詳細で高度な表現をお求めの方は各種公式or専門サイトをご参照下さい。
今回は商談で訪日中の重要顧客と移動中のハイヤーの中で、ネットで見た「ひつまぶし」について一体何かを聞かれ、その僅かの間に、できるだけ腑に落ちる回答をしたいシチュエーションです。
一般的に多くの訪日外国人は『食べ物』『アート』『建築(匠)』『ファッション』『日本人』に高い関心があると言われますので、それらの視点に立って、より口頭で短く、わかりやすくお伝えして、ぜひ、「ひつまぶし」を体験してみたい(試してみたい)と思わせたいですよね。
1. この一言で腑に落ちる?
このパートのいずれかの文章のワンフレーズでご納得いただけたらラッキーですね。もしだめなようでしたら、次のパートもお試しください。いつも通り、日本語で言えないことは英語でも言えませんので、日本語>英語順でご紹介します。
1 ひつまぶしは調和&一体感のある味?
- それは鰻の蒲焼という贅沢な日本の食材を使っていて、一般的にはステーキのようにご飯の上に大ぶりに盛られます。 でもこの料理では、うなぎを細かく切ってご飯に混ぜられていて、一体感のある調和のとれた味になっています。
- It uses a luxurious Japanese ingredient, kabayaki grilled eel, typically served in large pieces on rice like a steak. However, in this dish, the eel is finely sliced and mixed with rice, creating an integrated and harmonious flavor.
- 👉まずはオーソドックスな基本特徴紹介パターンです。
2 ワサビのトッピングは最高かも?
- その特徴は御櫃のご飯に混ぜたウナギのかば焼きで、好みに合わせて様々な食べ方が楽しめます。 多くの日本人は刻み海苔やネギをのせ、出汁やお茶を加えて食べますが、国内外の訪問者ともに、わさびをトッピングするのが人気です。
- It features grilled eel mixed with rice in a container and can be enjoyed in a variety of ways to suit one’s taste. Many Japanese people top it with chopped seaweed or green onions, adding dashi (Japanese broth) or tea, while the tangy wasabi topping is especially popular with both domestic and overseas visitors.
- 👉ここはインバウンドに人気のワサビでそそって見ます。
3 疲労回復と新発見のダブルチャンス?
- うなぎは高タンパクで栄養満点、そのおいしさは日本料理の中でも際立っています。ひつまぶしは、カスタマイズ可能な楽しい食卓をもたらし、日本訪問中に今まで体験したことのない新しい味を発見できるかも。
- Eels are high in protein and packed with nutrients, and their delicious taste makes them a standout in Japanese cuisine. Hitsumabushi brings an enjoyable, customizable dining experience to the table, allowing you to discover new flavors you may have never experienced before during your visit to Japan.
- 👉いつもの訪日中の疲労回復と好奇心でそそるパターンで。
2.次の補足でご納得?
残念ながら前パートで外した場合のフォローセリフ、いつも通りインバウンド視点を踏まえ関心別に置いてみました。ただ全体的にかなり長くなってしまいましたので、お気に入りのフレーズあれば現場でも試してみる、そんな軽いノリでご利用ください。
建築/匠(たくみ)系
👉ひつまぶしはあじつぶし?
- うなぎ職人には「 串打ち3年、裂き8年、焼き一生」という格言があるほど高い技術の習得が求められます。ひつまぶしでは、料理の絶妙な焼き加減を活かすか殺すか、食べる人の腕も試されてるかも。
- Eel craftsmen must master highly skilled techniques, as reflected in the saying, ‘Skewering for three years, slicing for eight years, and grilling for the rest of one’s life.’ Hitsumabushi can also test the diner’s skill—whether they enhance or diminish the dish’s exquisite grilled flavor.
- 👉技術オタクのインバウンド向け?
ファッション系
👉見た目だけでなく中身もオシャレ?
- ウナギの蒲焼は滋養強壮食として疲れた中年男性向けのイメージがありますが、ひつまぶしはピザやアイスクリームのように様々なトッピングを楽しむオシャレなイメージがあります。また、豊富なビタミンは冷え性を和らげ、肌の健康と美容に役立つとされています。
- While broiled eel is often seen as a nourishing dish for tired middle-aged men, hitsumabushi has a more modern, fashionable appeal, with the fun of adding various toppings—much like with pizza or ice cream. Its rich vitamin content is also believed to relieve sensitivity to cold and to benefit skin health and beauty.
アート系
👉著名映画で観るウナギはアート味よい?
- 数十年前にカンヌ国際映画祭グランプリを受賞した「ウナギ」という名の日本映画がありました。前科のある中年男が、いつも焼かれて食べられるために体を開けられるウナギに心を開く物語です。ひつまぶしを食べなが見ると少しばかりアートの味がするかも。
- Decades ago, a Japanese film titled The Eel won the Grand Prix at the Cannes International Film Festival. It tells the story of a middle-aged man with a criminal record who opens his heart to an eel—an animal that, in another context, opens its body to be grilled and eaten. You might even feel a touch of artistry while watching it and enjoying hitsumabushi.
- 👉長くなりましたので3文に分けて見ました。
フード系
👉あなたはどちら派?
- ひつまぶしの老舗では1杯目はそのまま、2杯目は薬味を入れて、3杯目はお茶漬けで、4杯目はお好みの4種で楽しめることを紹介しています。でも面倒くさいので最初から最後までそのまま食べる人も多く、そんな人は「ひつまぶし」でなく伝統的な「うな重」を食べるべきですね。貴方はどっちのタイプかどうか、やっぱり試してみるしかないのでは?
- Long-established hitsumabushi restaurants recommend enjoying the dish in stages: the first portion as it is, the second with condiments, the third with tea or Japanese broth, and the fourth in your preferred style. However, many people eat it as-is from start to finish, finding the steps too much trouble—in which case, traditional unaju (grilled eel on rice) might be a better fit. Ultimately, you’ll have to try it yourself to see which type suits you best, won’t you?
- 👉かなり長文になりましたが、ひつまぶしの基本表現を織り込みましたので、ひまつぶしに試せる方は現場でもぜひどうぞ(汗💦)。
日本人系
👉ひつまぶしは日本精神の神髄?
- ひつまぶしは、日本の「もったいない」思想から生まれたと言われています。大きさの不揃いなうなぎは、丸のまま客に出すことができず、代わりに焼かれ、細かく刻まれ、新しいタイプのうなぎ料理に変身したわけです。これは、無駄をなくすという日本人観を反映しているだけでなく、ほとんど何でもビジネスに変えてしまうという日本人のしたたかさを反映しています。あなたも日本精神の真髄を味わってみたいと思いませんか?
- It’s believed that hitsumabushi originated from the Japanese concept of mottainai (no waste). Eels of uneven sizes, which couldn’t be served whole to customers, were instead grilled, chopped into small pieces, and transformed into a new type of eel dish. This reflects not only the Japanese dedication to avoiding waste but also their knack for turning almost anything into a business. Wouldn’t you like to taste the essence of the Japanese spirit yourself?
御礼&後書き
お忙しい中、今回も最後までご覧いただき大変ありがとうございました。今回テーマ含め今後も定期的にブラッシュアップして参りますので、引き続きご参照のほど宜しくお願い致します。🔶Gold🔶v.3b.3b.1a
コメント