【小話】神社の神様は forgiving? 海外ゲストの一言で気づいた英語の落とし穴

共感力@一瞬迷う英単語
🌸「別の宗教なのですが、入っても大丈夫ですか?」 神社の入口で受けたその質問。私の何気ない英語に返ってきた一言が、思わぬ学びにつながりました。

ガイド現場で実際にあったこと

サクラ

🌸 日本人の気質ウオッチャー&ガイド
サクラ(Sakura)

こんにちは!サクラです🌸

先日、ある神社をご案内していた時のことです。

鳥居の近くで説明をしていると、たまたま別の海外の方からこんな質問を受けました。

“I’m from a different faith. Is it okay for me to enter?”
(私は別の宗教なのですが、中に入っても大丈夫ですか?)

私は特に深く考えず、

“Of course. Shinto deities are forgiving.”
(もちろんです。神道の神様は寛大ですから。)

と答えました。

すると、その方はニコッと笑って、

“There is nothing to be forgiven.”
(別に許してもらうようなことはしていませんよ。)

と言いながら境内へ入っていったのです。

その場は和やかに終わったのですが、後になって私は考え込みました。

「あれ? forgiving って本当に言いたかったことだったのだろうか……?」

英語を長く使っていても、現場ではこういう小さな違和感に出会うことがあります。

結論:forgiving は「歓迎する」ではなく「許す」に近い

実は、私が使った

“Shinto deities are forgiving.”

という表現は、完全な間違いではありません。

英語としては自然ですし、

  • 神様は寛大である
  • 神様は人を許してくださる
  • 神様は過ちを大目に見てくださる

という意味になります。

ところが、この言葉には日本人が思っている以上に「罪や過ちを許す」というニュアンスが含まれているのです。

だからこそ、その海外の方は笑いながら、

“There is nothing to be forgiven.”

(別に許してもらうようなことはしていませんよ。)

と返したのでしょう。

考えてみれば、その方は

  • 神社を荒らそうとしていたわけでもない
  • 禁止された場所へ入ろうとしていたわけでもない
  • 何か悪いことをしたわけでもない

のですから、

「許してもらう必要はないですよ(笑)」

という返しは実に自然だったわけです。


forgiving がよく使われる場面

例えば forgiving は次のような場面でよく使われます。

“God is forgiving.”

(神は慈悲深く、人を許してくださる。)

“She is very forgiving.”

(彼女は人の失敗を許してくれる。)

“My parents were forgiving.”

(両親は私の失敗に寛容だった。)

どれも共通しているのは、

「何らかの失敗や過ちがあり、それを許す」

というイメージです。

そのため、

「神社は誰でも歓迎しています」

と言いたい場面では、少し方向が違ってしまうことがあります。


私が本当に言いたかったこと

あの日、私が伝えたかったのは、

  • 神社は誰でも参拝できます
  • 他宗教の方でも問題ありません
  • 神社は広く開かれています

ということでした。

であれば、forgiving よりも次のような表現の方が自然です。

  • welcoming
  • open
  • accepting
  • inclusive
  • tolerant

例えば今回のようなガイド文脈なら、

“Everyone is welcome here.”

(ここは誰でも歓迎されています。)

“Shinto shrines are open to people of all faiths.”

(神社はあらゆる信仰の方に開かれています。)

“Anyone can enter and visit.”

(どなたでも参拝できますよ。)

こうした表現なら、「許す」という発想を挟まずに、私が伝えたかった内容をそのまま届けることができます。


神社ガイドならこう言えば十分

実際のガイド現場であれば、難しい宗教論を持ち出す必要はありません。

例えば、

“Of course. Everyone is welcome.”

(もちろんです。どなたでも歓迎されていますよ。)

これだけでも十分です。

もう少し説明するなら、

“Shinto shrines are open to people of all faiths.”

(神社はどんな宗教の方にも開かれています。)

も非常に使いやすい表現です。

海外ゲストから宗教について質問されると、つい難しく説明したくなりますが、実際にはシンプルな英語の方が誤解なく伝わることも多いのです。

“Shinto shrines are open to people of all faiths.”
(神社は、あらゆる信仰を持つ人々に開かれています。)


📝まとめ

  • forgiving は「許してくれる」「過ちを大目に見る」の意味が強い
  • 神社への参拝可否を説明する場面では少しズレることがある
  • Everyone is welcome. の方が自然で分かりやすい
  • Shinto shrines are open to people of all faiths. はガイド現場でも使いやすい定番表現

🌸今振り返ると、その海外の方は私の英語を訂正したかったのではなく、

単に

“There is nothing to be forgiven.”

という軽いジョークを返してくれただけだったのかもしれません。

しかし、その何気ない一言のおかげで、

私は forgiving が持つ本来のニュアンスを改めて考えることになったのです。

英語を長く使っていても、現場では時々こうした小さな発見があります。

サクラ
🌸 サクラ(Sakura)

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